Reuse for the Future

【ミニコラム】その手があったか!企業のSDGs取り組み例

Reuse for the Future2021-07-07

メディアでも大きく取り上げられ、SDGsという言葉にも耳馴れてきた昨今。
さまざまな企業が試行錯誤して独自の取り組みを展開しています。
今回はたくさんある取り組み例の中から、ありそうでなかった「その手があったか!」なSDGsをご紹介していきます。

大丸・松坂屋 「motokasaプロジェクト」

※大丸梅田店でのキャンペーンは終了しています

傘立てに立てたままもうずっと使っていない傘、骨が折れてしまって捨てようとしていた傘、お家にそんな傘はありませんか?
「捨てる前に、役立てる」
もともと傘だったものを作り替える「motokasaプロジェクト」が、大丸梅田店にて期間限定で行われました。

この企画を考え立ち上げたのは、婦人用品売り場で働く女性店員の方。
きっかけはバックヤードに眠るお客様から引き取った大量の不要な傘だったそうです。

大丸梅田店では、買い替えの際などに不要になった傘を引き取って保管をしており、その数はなんと年間で約300本にものぼっていたのだとか。

それらの傘から使えそうな生地を選別し、メーカーと共同で製品に作り替えたのがこちらのバッグ。

(引用:大丸梅田店公式HP
↑中の柄の生地の部分がもともと傘だった部分

皆さんも、お気に入りの柄だったのに骨が折れてしまった…なんて傘ありませんか?
せっかくならこんな素敵なバッグにしてもっと長く使いたいですよね。

傘に使っていた生地なので水にも強くて軽いです。
モノが持つ特徴を上手く活かし、リユースにつなげた例ではないでしょうか。

元々はPLASTICITYというブランドが行っているこの取り組み。
PLASTICITYのサイトでは、主にビニール傘から作られたバッグや小物などを購入できます。
ビニール傘のビニール部分を何層にも重ねて圧着した生地を使用しているので、丈夫で撥水性も良いです。
2021年7月現在では在庫切れの商品も多く見られる人気ぶりですね。

しかし、「10年後になくなるべきブランド」として宣言を掲げているPLASTICITY。
そこに込められた思いを読めば、「使い捨て」とされがちなビニール傘への意識が、少し変わるのではないでしょうか。

PLASTICITY 公式サイトへ

ここからはリユースから少し外れて、「もっと広がるといいな」なSDGsの取り組みをご紹介します。

ネスレ 「みんなが笑顔になる 食品ロス削減ボックス」

ネスカフェやキットカットで有名なネスレは、食品ロスの削減を目的とした無人販売機『みんなが笑顔になる 食品ロス削減ボックス』の運用を6月17日(木)より開始しました。

(引用:Nestlé Japan みんなが笑顔になる 食品ロス削減ボックス

設置場所は、函館市、東京の新宿区と渋谷区、名古屋市、広島市の全国5か所。

この販売機の何が食品ロスの削減につながるかと言うと、そこで販売される商品は「納品期限を超過したことで出荷される流通先が限定され、場合によっては廃棄される可能性がある『ネスカフェ』や『キットカット』製品など」なのです。
(引用:ネスレ 「食品ロス削減ボックス」を6月17日(木)より全国5 か所で運用開始

「納品期限」とは、製品を出荷できる期限のことで、製造日(月)からの経過期間によって設定されます。
つまり、味や品質には全く問題がないにもかかわらず、市場に流通させるのが難しくなってしまった商品がこちらで販売されるということです。
それゆえ、この食品ロス販売ボックスでは270円(通常「キットカットミニ15 枚」希望小売価格(税込み)は540円)で販売価格が設定されています。
これはさらなる設置場所の展開が望まれますね。

株式会社 丸繁製菓 「食べられる食器 e-tray」

皆さんはイベントやお祭りなどで、ゴミ箱に溢れ返るほどの食品トレーを見たことはありませんか?
時には道端にポイ捨てされているなんてこともあり、環境面に加えてマナー面でも問題視される使い捨て容器なのですが、その解決策、あるんです!

その名も、「食べられる食器 e-tray(イートレイ)

引用:食べれる器(イートレイ)販売サイト-丸繁製菓

現在既に実用化されており、たこ焼きや焼きそば、おにぎり、五平餅など様々な食品の容器としてイベント時に提供されています。
使用用途や状況に合わせて形と味の種類を選ぶことができるのもe-trayのポイント。
ちなみに味は、えびせんべい味・オニオン味・紫いも味・焼きもろこし味・プレーン味がありますよ。
イベントで見かけたら注文してみたくなりますね。

実は容器だけでなく、食べられるお箸も販売されています。
それもなんと畳味!いぐさのいい香りがするのでしょうか。
さらに今後はフォークやスプーンなども開発予定とのこと。
近い将来、お祭りで提供される食器が全て食べられるなんて日が来るかもしれません。

最後に

今回は各社SDGsへの取り組み事例を3つご紹介しました。
何気なくしているショッピングでも、こんな風に選択肢があることが知れると、より良い選択がしたくなりますね。
皆さんの身近にもSDGsの取り組みがないか、探しながら街を歩いてみませんか。
きっと素敵な選択肢が見つかるはずです。

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