海外リユース探訪記

【クーボンの海外リユース探訪記 Vol.2】東南アジア編ーカンボジア

海外リユース探訪記2023-05-17

「カンボジアはリユースのハブとして機能する可能性がある」

これまでの連載はこちらを御覧ください

カンボジアでリユース店を経営する知人から、こんな話を聞くことができました。

日本の食器は売れ筋商品

直接仕入れできないベトナムが買い付け

リユース品をピラミッド型で考えた時、頂点にある良いものや高いもの、下の方にある安いものは売れるけれど、その中間のものが余ってくることがあります。これを近隣諸国が仕入れにくるそうです。中でも多いのが、日本から直接中古品を仕入れることができないベトナム。親日感情が強く、日本の骨董品や古物など日本らしいものを仕入れて自国で販売するそうです。

マーケットの大きさを考えると、カンボジアだけなら人口は1,600万人程度ですが、ベトナム等の近隣諸国まで販売先を広げられる可能性があると感じました。

一番人気は調理器具や食器。食器は絵柄物が好まれ、デザインは中国っぽくても日本の商品であるという安心感で買い求める人が多いそうです。カンボジアにも干支があり、置物も縁起物として人気があります。そして、プノンペンの人は日本の小型家電が好きなのだそう。あとは椅子やテーブルなど、生活ですぐに使えるものがよく売れていました。

カンボジアでは、絶対に売れない、というものはあまりありません。しいて挙げれば、額縁と日本人形は価格のせいもあるのか売れ行き不調のようでした。

名前シール貼られたまま店頭に並ぶ自転車

カンボジアのヘンリーマーケットに行くと、面白いお店がたくさんありました。印象的だったものの1つが大量の自転車。日本から送られてきた中古の自転車が高く積み上げられたお店が何軒も並んでいて、よく見ると日本語で書かれた名前シールが貼られたまま店頭に並んでいました。

日本から送られた中古の自転車が山積みに

また、ブランドロゴが入っていても明らかに偽物とわかる靴やカバンを扱うお店も多く見かけました。カンボジアでは偽ブランドを売ることに対して、商標を侵害している、悪いことをしているという意識が、売る側にも買う側にもないのです。気に入ったから買う。流行っているから欲しい。ただそれだけ。

プノンペン市内ではイオンなどで新品の商品が手に入るため、リユース品を扱うお店は苦戦を強いられますが、郊外にはいろんなものを取り扱うリユース店が多くあり、「何かないかな?」と探しに来られるお客さんで賑わうのです。

カンボジアの人はお買い物が大好き。楽しそうにリユース品を手に取り品定めをしている姿を見て、そう感じましたし、実際に訪れてみて、私自身も郊外のマーケットの方がワクワクしました。

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