海外リユース探訪記

【クーボンの海外リユース探訪記 Vol.10】アジア編ー中国(番外編)

海外リユース探訪記2023-08-02

あこがれの職業は鑑定士!?海賊版大国で求められる真贋力

中国では今「奢侈品(高級品)鑑定士」が若者にとってあこがれの職業の1つとなっています。その理由は、ブランド品の爆発的な需要増加です。経済的成長が著しい中国では、富裕層の増加に比例する形で高級ブランド品、そしてそのリユース品に対するニーズが高まっています。しかし、中国は「海賊版大国」という喜ばしくないネガティブイメージがあり、国内の人々ですらブランド品に気軽に手を出しづらい状況が続いていました。

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そこで求められるのが、ブランド品の真贋を正確に鑑定できる専門的知識を持った人材です。鑑定士としてのスキルを身につけることができれば、中国各地のリユースショップで引く手あまた。購入する側や仕入れる側にとっても有害な海賊版をシャットアウトできて万々歳です。

CCICでは鑑定士を育成。実際の講義の様子

定士養成学校(CCIC)が鑑定士を育成

この鑑定士ブームを支えているのが、鑑定士養成学校のCCIC(中国検験認証集団有限公司)です。この団体は中国各州に1ヵ所ずつ認可施設を有しており、レベルの高い奢侈品鑑定士を育成する本格的な取り組みを行っています。

ユニークなのは、州ごとのCCICによってそれぞれ特色があること。私が訪れた上海のCCICは、業者や関連組織との「つながり」が豊富である点が特徴で、卒業後の積極的なチャレンジのしやすさが魅力です。

ブランド品やジュエリー等数々の高級品の鑑定経験を持つプロフェッショナルを講師として迎え、商品の歴史や識別のテクニック、果てはワインの香りの嗅ぎ分け方までじっくり教えてくれます。

教育カリキュラムの中では、ハイブランドのコピー品にも触れるなど、実際の現場で通用するスキルを学べる仕組みが整えられています。その講義風景はまるで一流大学のようで、真剣さを感じました。分厚い教科書を確認しながらノートを取る学生たちの姿勢も、真面目そのものです。

CCICで用いられている分厚い教科書

今回の旅ではCCICの卒業式にも参加させて頂き、実際の講義も見学したり、記念撮影では実習生とも交流ができ貴重な体験となりました。鑑定士を志す方々の新たな門出を見届けながら、この国の若者達が持つパワーを改めて肌で感じました。鑑定士としてのスキルを磨いた未来のプロフェッショナルたちは、中国各地のリユース販売現場においても大きな活躍が期待されています。中国で越境ECを展開するのであれば、鑑定士との関係構築が非常に重要となっていくでしょう。

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