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リユース業界トップの失敗談|在庫事故・経営判断ミスから学ぶ教訓【リユースフェス2024】

お知らせリユース・越境 戦略ガイド開催レポート 作成 2026-03-11

買取に来たドラム式洗濯機のドアが、突然ロックされた。

しかもその中には——
運搬の邪魔になると思って入れておいた電源コード

開かない。持ち手もない。
そして場所はエレベーターなしの4階

結果、買取に来たはずが
自腹で処分費を払うことになった…

これは、リユース業界のイベント「リユースフェス2024」で語られた、リアルな失敗談のひとつです。

本記事では、イベントセッション「しくじリユース先生」で語られた

  • 現場で起きたトラブル
  • 在庫管理の失敗
  • 経営判断の迷い

など、リユース業界トップのリアルなしくじりエピソードをダイジェストで紹介します。

成功している経営者ほど、実は多くの判断ミスを経験しています。
その失敗から見えてくる、リユースビジネスの教訓とは何なのでしょうか。

本編動画はこちら

当日の様子

当日は、リユース業界で活躍する経営者たちが制服姿で登場

テレビ番組「しくじり先生」のような形式で、それぞれがこれまでのビジネス人生で経験した失敗談や判断ミスを語りました。

参加者紹介

木暮 康雄 氏
ウリドキ株式会社
代表取締役

福島 道子 氏
株式会社REGATE
代表取締役

大久保 裕史
株式会社ワサビ
代表取締役

山崎 和伸 氏
株式会社オフィスZERO 代表取締役

西谷 健祐 氏
ヤフー株式会社
ヤフオク!統括本部営業本部営業部

栄 陽平
楽天グループ株式会社 ECコンサルティング部ファッション事業課 ヴァイスシニアマネージャー

田中 しんや
株式会社リユース
代表取締役

ブランドじぇいそん
株式会社Cypher
専務取締役

普段は成功事例として語られることの多い経営者たちですが、この日はあえて「しくじり」を共有。会場では笑いが起きる場面もありながら、リユース業界のリアルな裏側が語られる貴重な時間となりました。

リユース業界トップでも失敗する|現場・経営・在庫のリアルなしくじり

まず紹介されたのは、リユースビジネスの最前線で起きたリアルなトラブル。
現場・経営・在庫など、どれもリユース業界の事業者なら「明日は我が身」と感じるエピソードばかりでした。

【現場の悲劇】ドアが閉まったら最後…ドラム式洗濯機の罠

しくじり人: 株式会社Cypher ブランドじぇいそん氏

起業初期の出張買取での出来事です。エレベーターのないマンション4階から、ドラム式洗濯機を運び出そうとしていたときのこと。邪魔になる電源コードを「あとで取り出せばいい」と思い、洗濯槽の中に入れてドアを閉めました。

その瞬間——

自動ロックが作動。

ドアは開かない。
しかも、持ち手もなくなり運び出すこともできない状態に。

結局、買取どころか
自腹で業者を呼び、処分費を支払うことになったそうです。

リユースの現場では、ちょっとした判断ミスが思わぬトラブルにつながることを象徴するエピソードでした。

【経営の迷走】社名は「ウリドキ」、なのに自社の「ウリドキ」をミス!?

しくじり人: 株式会社ウリドキ 木暮 康雄氏

学生時代に立ち上げた会社を売却する際の話です。事業は順調に成長し、M&Aによる売却のチャンスが訪れました。

しかし、創業メンバーの反対などもあり、結果として高値での売却ではなくMBO(経営陣による買収)を選択。その後、事業は思うようにスケールしない結果に。

会社名が”ウリドキ”でありながら、自社の“売り時”を見誤ってしまったのではないか」
小暮氏は今でも、そのことを思い出すため苦い思いをしているのだそうです。

【在庫の悪夢】勢いで買った10tトラック10台分の末路

しくじり人: 株式会社オフィスゼロ 山崎 和伸氏

倉庫の空きを確認しないまま、勢いで家電10トントラック10台分
買い取ってしまったと語る山崎氏。

届いた在庫を見た瞬間、「……これ、入らない」と気づいたそうです。

偶然空いていた別フロアに無理やり保管することはできたものの、
その在庫は現在も完全には捌ききれていないとのこと。

リユースビジネスにおいて、在庫管理とキャパシティの見極めが
いかに重要かを物語るエピソードでした。

コメ兵 山内祐也氏が語るキャリア最大の挫折

そして、この日のメインイベント。

ブランド品・時計などを扱う日本最大級のリユース企業
コメ兵ホールディングスの山内祐也氏が「しくじリユース先生」として登壇しました。

コメ兵ホールディングスグループ およびK-ブランドオフ代表
山内祐也

1977年10月18日生まれ。
岐阜県各務原市出身(48歳)法政大学経済学部を卒業。
学生時代は陸上競技(全日本学生選手権4位など)に打ち込む。
2000年に株式会社コメ兵に入社、2023年に㈱コメ兵の取締役副社長を経て、2025年に㈱コメ兵の代表取締役社長に就任(現任)。
現在、㈱コメ兵ホールディングスの常務取締役
ブランドファッション事業統括責任者。

「トップになれる世界」を探して見つけた「コメ兵」

大学時代、陸上競技に打ち込んできた山内氏。
全日本学生選手権4位を獲得し、食べるのも寝るのもすべて陸上に捧げる毎日を送っていたそうです。

しかし、その中で、同大学の為末 大選手(男子400mハードル 日本記録保持者)の存在や、
他ライバルの成績を目の当たりにし、「ここで頑張っても世界での活躍はできない」ことを悟ります。

「自分がトップになれる世界を探して、そこで陸上と同じぐらい頑張ろう」

その意気込みで就職活動を進め、昔から馴染みのあった「コメ兵」の扉を叩きます。

当時、大手商社や金融業界など、たくさんの業界を回りました。その中でコメ兵はテレビCMなどで昔から馴染みがあり、日本でいちばんの世界を見てみたい。という気持ちが強くありましたね。
当時の面接では、「陸上で鍛えた足を活かして、コメ兵の店舗間は、誰よりも早く往復できます!」とアピールしたのを覚えています。今はもうできませんけどね。

「日本一のカメラ売り場を作る!」若くしてフロア長に抜擢

2000年、希望を持って入社した山内氏でしたが、
配属されたのは、当時採算の低かったカメラ売り場でした。

同期が、洋服やジュエリーといった華やかな現場に行く中、
山内氏は「日本一のカメラ売り場を作る」と決意し、
朝6時から夜遅くまで働き続ける日々を送り、若くしてフロア長に抜擢されるまでに成長します。

早くリーダーになれて学んだことは、「会社は自分が思う以上に社員からの発信を待っている」ということ。
どんどん提案を重ねていくと、会社は「いいね!」と言ってくれ、仕事にますます打ち込むようになりました。

「山内さん、もう辞めてください」「皆は、山内さんとは違うんです」

「日本一のカメラ売り場を作る」という目標に向かって、
フロア長として一心不乱に進み始めた山内氏。

「昨日はお客様からこんな良い意見をいただきました」
「今日はここを改装しましょう」
「もっともっと良い売り場にしていきましょう」
ある日の朝礼で、店舗や売上のフィードバックをしていると、部下から思いもよらない言葉を告げられます。

「山内さん、フロア長をもう辞めてください」

それを聞いた時はとてもショックで、バックヤードで涙が止まらなくなったのを覚えています。独りよがりにならないよう自分なりには考えてきたけれど、結果こうなってしまったんだ。と。

ショックを受ける山内氏に、メンバーは続けます。
「もちろん、山内さんと同じように頑張りたい、もっとやりたいというメンバーもいます。
ただ、皆がそうじゃないんです。皆は、山内さんとは違うんです

自分は必死にやっているのに、なぜ理解されないのか。
「皆が自分と同じ熱量ではない」という現実に、
半分は納得しつつも、半分は悔しさでいっぱいだったそうです。

もちろん、頑張って成果を出すというスタンスややりがいについては、コメ兵は間違いなく担保されています。
だけど、それに対するアプローチや考え方は人それぞれ。当時の私はそれに気づかなかったんですね。

この挫折が、後のマネジメントスタイルの転換点になったと語りました。

当時、挫折を味わった山内氏を励ましたのが、コメ兵上海の横井 建司董事長。
「そうやって、後輩に言ってもらえるのがお前の財産だ」
その言葉が、立ち直るきっかけになったそうです。

コロナ禍で売上マイナス4億円──その時の経営判断

「皆は山内さんとは違う」
この言葉を胸に、2019年、山内氏はあるブランドの再建プロジェクトを任されます。
初月には黒字化を達成し、順調に見えていましたが、

その直後——新型コロナウイルスが直撃しました。

迅速な「止血」と「成長ドライバー」への集中

2019年12月、1月と順調に進んでいた事業は、コロナの大打撃に曝されます。

売上の大半を担っていたインバウンド需要が消滅し、計画比マイナス4億円という危機的状況に。

この状況で山内氏が行った判断はシンプルでした。

まず、インバウンド依存の店舗を即座に閉鎖

一方で、コロナ禍でも伸びる可能性があった

  • 買取事業
  • オンラインオークション

にリソースを集中させました。

この「攻めと守り」の判断によって、
最終的には通期で黒字化を達成することになりました。

まとめ|リユース業界トップの失敗から学ぶ経営の教訓

「しくじリユース先生」では、

  • 現場のトラブル
  • 在庫管理の失敗
  • 経営判断の迷い

など、リユース業界のリアルな失敗談が数多く語られました。

成功している企業ほど、実は多くの判断ミスを経験しています。

山内氏が語った最も印象的な言葉は、

「人はそれぞれ違う」という当たり前の事実を受け入れること。

今僕は、二つの会社の中で、どのようにビジネスを組み合わせていくか、ということを考えています。 当たり前ですが、会社が違うと、考え方も進め方も本当にそれぞれ違うんですね。
でもだからこそ、それぞれの強みを発揮できる良さがあると思っていて。 最大公約数だけでなく、自分と違う強みを持った人と協力して、それぞれの強みを活かしていきたいな、と思っています。

個人プレーヤーとして成果を出すことと、
チームを率いる経営者として成功することは、まったく別のスキルです。

リユースビジネスでは、

  • 在庫管理
  • 買取判断
  • 市場の見極め

といった日々の意思決定が、大きな結果につながります。

今回語られたエピソードは、
リユース業界で挑戦を続けるすべての人にとって、
「明日は我が身」の教訓と言えるでしょう。

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