リユース・越境 コラム

【2026年最新版】UGX(ゆうグローバルエクスプレス)とは?メリット・デメリットやEMSとの違いを解説

リユース・越境 コラムリユース・越境 現場ガイド配送関連 作成 2026-08-10

これから海外販売を始める方や、本格的に運用を整えたい方の中には、

・UGX(ゆうグローバルエクスプレス)とはどんな配送サービスなのだろう
・EMSやDHL・FedExとの違いがよく分からない
・自分の扱う商材や販売方針に向いているのだろうか

と感じている方もいるのではないでしょうか。

海外発送にはEMSやDHL、FedExなどさまざまな配送方法がありますが、その中でUGXは、日本郵便が提供する国際宅配サービスとして、関税元払いや複数個口対応など独自の特徴を備えている一方で、対応国や利用条件には注意したいポイントもあるため、料金や配送日数だけで判断するのではなく、自身の運営方法に合っているかを確認することが大切です。

本記事では、UGX(ゆうグローバルエクスプレス)の特徴やメリット・デメリット、EMSとの違い、向いている活用場面について分かりやすく解説します。

UGX(ゆうグローバルエクスプレス)とは?

引用元:https://www.post.japanpost.jp/bizpost/service/UGX/index.html

UGXの基本概要

UGX(ゆうグローバルエクスプレス)は、日本郵便が海外の物流事業者と提携して提供している、海外向け小口荷物の宅配サービスです。

従来の国際郵便サービスを補完するもので、より多彩な機能をプラスした国際宅配便という位置づけになり、単に荷物を運ぶだけでなく、関税の支払い方法の選択や、複数個口の取り扱いなど、ビジネス利用に便利な機能が備わっています。

BtoBやBtoCの輸送はもちろん、海外のフルフィルメントセンター(商品の保管から発送までを代行する物流拠点)への納品にも活用できる仕組みといえます。

※出典:日本郵便「UGX 法人のお客さま」

EMSとの違い

よく比較されるEMS(国際スピード郵便)との大きな違いは、適用されるルールの枠組みで、EMSは国際郵便の制度に基づくサービスですが、UGXは国際郵便ではなく、国際宅配便サービスとして提供されています。

そのため、EMSでは対応していない関税元払い(発送する側が関税を負担する仕組み)や、複数個口をまとめて送る運用に対応している一方で、信書(手紙など)の送付には対応していないといった違いもあるなど、郵便局から差し出せるという手軽さを持ちながら、より細やかな実務機能が備わっている点が特徴です。

※出典:日本郵便「『ゆうグローバルエクスプレス(UGX)』FAQ」

どのような事業者に向いている配送サービスか

UGXは、単発の発送よりも、継続的な越境ECの運用体制を組める事業者に向く傾向がありますが、利用にあたっては後納契約や事前の発送計画の確認が必要となるためです。

たとえば、「EMSでは機能が足りないが、クーリエ(国際急送宅配便)の標準運賃だとコストが見合わない」という中間の悩みを持つ事業者にとって、有力な選択肢になり得ますし、主要国に向けて、機能性を確保しつつコストバランスを取りたい場面に適しています。

UGXを利用するメリット

関税元払い(DDP)に対応している

越境ECにおいて、関税元払い(DDP:Delivered Duty Paid)に対応していることは見逃せない点です。

通常、海外へ荷物を送る際は、受取人が関税を負担するケースが少なくありませんが、UGXでは発送側が関税を負担する元払いの設定が可能であり、受取人であるバイヤーに関税請求がいかず、受け取り拒否やトラブルを防ぎやすくなる効果が期待できます。

※出典:日本郵便「UGX 法人のお客さま」

複数個口やオーバーサイズに対応できる

一つの配送伝票で複数の荷物をまとめて送る「複数個口扱い」ができることも強みで、同一の受取人宛てであれば、まとめて配送手配ができるため、配送コストの最適化につながります。

また、EMSの規定サイズを超える荷物であっても、オーバーサイズ運送として実重量50kg、最長2.3mまで対応できる場合があるため、釣り竿や自動車のバンパーなど、これまでサイズ制限で送りにくかった商材の海外販売の幅を広げることが可能です。

※出典:日本郵便「UGX 法人のお客さま」

燃料サーチャージの影響を受けにくい

国際配送では、運賃に加えて燃料価格の変動に応じた「燃料サーチャージ」が加算される場合があり、最終的な配送コストが読みにくいという課題がありますが、UGXは公開運賃において燃料サーチャージが不要な料金体系となっています。

追加の割増料金を考慮する必要がないため、送料計算を行いやすく、商品の販売価格や利益の計算をシンプルに保てるというメリットがあります。

※出典:日本郵便「UGX 法人のお客さま」

集荷や追跡機能を利用できる

発送時の手間を軽減する機能も充実し、全国の郵便局による集荷に対応しており、オフィスや倉庫から直接荷物を引き渡すことができます。

また、ドア・ツー・ドアでの追跡サービスも備わっており、国際郵便マイページサービスや日本郵便のホームページから追跡番号を検索することで、配送状況をスムーズに確認できます。

配送の透明性が高まるため、バイヤーからの問い合わせにも対応しやすい環境を整えられます。

※出典:日本郵便「『ゆうグローバルエクスプレス(UGX)』FAQ」

越境EC運営と相性が良い

越境ECマーケットプレイスを利用する事業者向けのオプションが用意されているのも特徴的で、とくにAmazonのFBA(フルフィルメント by Amazon)への納品において、相乗り配送サービスなどを提供しています。

FBA納品では関税元払いが必須条件となるため、UGXの機能がそのまま活かされ、さらに、海外返品への対応サービスなども用意されており、越境ECならではの物流課題を包括的にサポートする体制が整えられています。

※出典:日本郵便「UGX 法人のお客さま」

UGXを利用する際の注意点

軽量荷物ではEMSの方が安い場合がある

UGXは多機能な配送サービスですが、軽量な荷物ではEMSの方が送料を抑えられるケースがあります。

公開されている運賃表を比較すると、ベースとなる運賃はEMSの方が安く設定されていることが多いため、料金だけでなく、DDP(関税元払い)や複数個口、オーバーサイズ対応などの機能も含めて判断すると整理しやすくなります。

※出典:日本郵便「運賃料金表」

利用開始までに事前準備が必要

UGXは、思い立ったその日にすぐ発送できるサービスではなく、利用を始めるためには、いくつかの手続きを完了させておく必要があります。

具体的には以下の準備が求められます。

・料金後納の承認を受けること
・国際郵便マイページサービスの法人会員登録
・事前の発送計画(内容品や発送先など)の確認

継続的なビジネス利用を前提とした設計となっているため、単発の利用や切手での支払いには対応していない点を確認しておくとスムーズです。

※出典:日本郵便「ご利用条件」

対応国が限られている

世界中どこへでも送れるわけではない点にも注意が必要で、UGXの対応国は、アメリカやヨーロッパの主要国を含む51か国・地域となっています。

世界中の多くの国や地域に対応しているEMSや、220以上の国や地域をカバーするDHL・FedExと比較すると、配送できるエリアは限定されるため、南米や中東、アフリカなどを含む幅広い地域へ販売したい場合は、UGX単独ではなく他の配送サービスとの併用が必要と考えられます。

※出典:日本郵便「『ゆうグローバルエクスプレス(UGX)』FAQ」

送れない商材がある

荷物の内容品によっては、引き受けができないケースがあり、危険物や航空搭載できない物品はもちろんですが、UGX特有の制限にも目を通しておく必要があります。

たとえば、以下のような物品は各国共通の引受不可、または不適当物品の例として挙げられています。

・骨董品、美術品および芸術品
・収集価値のあるものおよび1点物
・貴金属や宝飾品

リユースやホビー商材を扱う事業者の場合、主力商品が制限に該当しないか事前に確認しておくと安心です。

※出典:日本郵便「お引き受けできないもの」

納期最優先の配送には向かない場合がある

到着までのスピードを最優先とする場面では、慎重な判断が求められます。

UGXは迅速で確実な配送を掲げていますが、配達日時の指定には対応していないため、急ぎの納品や、BtoB取引で厳密な納期保証が求められる案件では、配達までの具体的な日数が明示されている急送サービスの方が適しています。

状況に応じて、時間帯指定や営業日保証のある国際宅配サービスと使い分ける判断が重要です。

UGXはどんな活用場面に向いている?

eBayや越境ECでの活用

eBayなどの越境ECプラットフォームで、主要国向けに販売するケースでは強みを発揮し、とくに、バイヤーへの関税負担をなくしたい場合や、複数の商品をまとめ買いされた際の同梱発送において、DDP(関税元払い)や複数個口機能が役立ちます。

また、先述の通り燃料サーチャージが不要であるため、クーリエと比較してランニングコストを予測しやすいという特徴があり、関税トラブルの回避や運賃の変動リスクを抑えやすく、安定した販売体制を構築したい場面で効果を発揮します。

※出典:日本郵便「UGX 法人のお客さま」

Amazon FBA納品での活用

海外のAmazon倉庫へまとめて商品を納品する場面は、UGXがもっとも得意とする領域の一つであり、FBA納品の必須条件である関税元払いに標準対応しているため、スムーズな納品計画を立てられます。

さらに、相乗り配送サービスを利用することで、通関に必要な書類作成の代行なども受けられ、現地の輸入規制の手続きサポートなど、ノウハウがなくてもフルフィルメントセンターへの納品を進めやすい環境が用意されています。

EMSと使い分けるケース

EMSとUGXを適切に使い分けることで、配送効率はさらに高まります。

基本的には、軽くて小さな荷物や、UGXの対応エリア外へ送る場合はEMSが適している一方で、サイズが規定を超えてしまう場合や、受取人の関税負担を回避したい高単価な取引の際にはUGXを活用するという方法があります。

「まずは広く送れるEMSをベースにしつつ、要件に応じて機能性の高いUGXをスポットで組み込む」という運用が現実的といえます。

DHL・FedExと使い分けるケース

国際急送を専門とするDHLやFedExとの使い分けは、納期とカバー範囲が基準になり、「どうしても数日以内に届けたい」、「200か国以上の幅広い地域を対象にしたい」といった要件がある場合は、DHLやFedExの強みが活きます。

逆に、そこまでの緊急性はないものの、宅配便としての追跡性や関税元払いの機能が必要な場面では、UGXの出番となるため、毎回急送サービスの運賃をかけるのではなく、主要国向けの安定した配送手段としてUGXを挟むことで、全体の配送コストを最適化しやすくなります。

主要な海外配送サービスとの違い

UGX・EMS・DHL・FedEx比較表

それぞれの配送サービスは優劣ではなく、得意とする用途が異なります。 扱う商材や販売方針に合わせて選択できるよう、各サービスの特徴を整理しました。

項目UGXEMSDHLFedEx
対象国・地域51か国・地域多くの国・地域220以上の国・地域220以上の国・地域
関税元払い対応原則受取人負担対応可能対応可能
複数個口対応個別発送が基本対応可能対応可能
オーバーサイズ条件付きで対応規定サイズ内対応可能対応可能
向いているケース主要国向け越境EC・FBA納品軽小型・幅広い国向け発送納期優先の国際急送納期優先の国際急送

※出典:日本郵便「EMS」
※出典:日本郵便「UGX 法人のお客さま」
※出典:DHL「サービスガイド・料金表2026」
※出典:FedEx「FedEx International Priority」

このように、EMSの手軽さと、DHL・FedEx(クーリエ)の高度な機能性の中間に位置するのがUGXといえ、それぞれの強みを理解し、発送する商品や届け先の状況に合わせて使い分ける運用が効果的です。

海外発送では配送方法だけでなく運営体制も重要

発送書類やインボイス作成の負荷

最適な配送サービスを選定できたとしても、それだけで日々の発送業務が楽になるとは限らず、海外発送では、運送状(ラベル)に加えて、インボイスや税関告知書などの専門的な書類を作成する手間が発生します。

とくにUGXを利用する場合、荷物ごとに英語で正確な書類を作成する必要があり、内容品の詳細やHSコード(商品の分類番号)の記載が求められますが、これらの情報に誤りや不整合があると、通関の遅延や荷物の返送につながるため、発送量が増えるほど書類作成の品質管理が課題となってきます。

※出典:日本郵便「『ゆうグローバルエクスプレス(UGX)』FAQ」

複数配送サービス管理の負荷

ビジネスが成長すると、EMS、UGX、DHL、FedEx、SpeedPAKなど、複数の配送サービスを併用することが一般的になりますが、キャリアごとに利用するシステムや管理画面が異なり、入力必須項目や設定方法もバラバラです。

それぞれの管理画面を開いてデータを手入力したり、CSVを取り込んだりする作業は、担当者の負担を大きくし、手作業での転記ミスが起きやすくなるだけでなく、発送後の追跡番号をモールに反映する作業も煩雑になる傾向があります。

※出典:eBay公式「eBay公式配送プラットフォーム『CPaSS』| よくあるご質問(FAQ)」

発送業務を効率化する方法

最適な配送サービスを選定しても、日々の発送業務では以下のような作業が発生します。

・ラベル作成
・インボイスの準備
・追跡番号のモールへの反映
・複数配送サービスの使い分けと管理

発送量が増えるほど、配送方法選びよりも、こうした管理作業が実務の負担になることがありますが、そのような場合は、受注から出荷までを一元管理できるシステムである、「ワサビスイッチLITE」を活用すると、複数モールの受注取り込みから出荷作業までを一つのシステムで行えます。

各キャリアのシステムを行き来することなく、一つの画面から必要な送り状やインボイスの出力が可能になり、 「どの配送手段を選ぶか」という視点だけでなく、「配送手段が増えても現場が回る仕組みを作る」という視点を持つことで、より安定した越境ECの運営が実現します。

※詳細な配送連携範囲や対応キャリアについては、導入前にご確認ください。

※出典:ワサビ「ワサビスイッチ LITE」

ワサビスイッチ LITE

よくある質問(FAQ)

UGXは個人でも利用できますか?

法人会員登録の仕組み上、個人事業主の方でも登録自体は可能ですが、料金の後納契約や事前の発送計画の確認が必須となるため、単発の利用や一般的な個人利用にはあまり向いていない運用設計となっています。

UGXはEMSより安いですか?

公開されている運賃表を比較すると、軽小型の荷物ではEMSの方が費用を抑えやすいケースが多く、UGXのメリットは単純な運賃の安さよりも、燃油サーチャージが不要であることや、複数個口、関税元払い(DDP)に対応している機能面にあります。

UGXはどの国に発送できますか?

アメリカやヨーロッパなどを含む、51か国・地域への発送に対応していますが、情勢などにより一部の国・地域で引き受けが一時停止されることがあるため、最新の対応状況は公式サイトで確認してみてください。

UGXで中古品は送れますか?

一般的な中古品であれば送れるものもありますが、骨董品、美術品、芸術品、収集価値のあるもの、1点物などは引受不可または不適当物品の例として挙げられているため、コレクター向け商材を扱う場合は事前の確認が安心です。

UGXは追跡できますか?

国際郵便マイページサービスや日本郵便のホームページにある追跡番号検索から追跡可能です。

UGXとDHL・FedExはどう使い分ければよいですか?

納期を最優先したい場合や、世界200か国以上の幅広い地域へ届けたい場合は、DHLやFedExなどの国際急送サービスが適している一方で、そこまでの緊急性はないものの、主要国向けに関税元払いや複数個口といった実務的な機能を利用したい場合は、UGXが向いています。

まとめ

ここまでの内容を整理すると、以下の3点がポイントになります。

・UGXは、関税元払いや複数個口に対応した法人向けの国際宅配サービス
・EMSよりも細やかな実務機能を持つが、対象国や商材の制限には注意が必要
・配送方法の選定だけでなく、ラベルや書類作成などの運用体制の構築も重要

UGXは、EMSでは不足しやすい実務機能と、クーリエほどの運用負担を抑えたい場面で活用しやすい配送サービスで、配送方法を選ぶ際は、料金や配送日数だけでなく、発送後の管理や書類作成も含めて整理してみましょう。

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