越境ECのアメリカ向け軽量荷物に特化 UPSワールドワイド・エコノミーサービス
海外EC調査部2022-05-18
目次
UPSの概要
UPS(ユナイテッド・パーセル・サービス(United Parcel Service))は、世界有数の物流企業です。
国内外への発送、海外貨物の取り扱いサービスを220以上の地域へ提供し、1日あたりの荷物の配達個数は2520万にも及びます。
シアトルの小さな配達サービスから始まり、今のUPSの原型です。
1988年にはUPSエアラインズを立ち上げ、自社の航空機での運行を始めました。
2021年の総売上は973億ドル(約1兆2,633千万円)に達しています。
越境ECとUPSサービス
UPSの国際輸送サービスには、以下のような種類があります。
この一覧の中で中小事業者の越境ECに特化したサービスとして注目されるのがUPSワールドワイド・エコノミーです。
2121年から始まったこの新サービスは、日本からアメリカへ小型で軽量、比較的低単価商品を発送するのに適した内容となっています。
2020年からコロナ禍に突入し、越境ECが注目され、事業規模に関わらず海外の顧客をターゲットにする流れを掴むサービスです。
ワールドワイド・エコノミーサービスの特徴
前述の通り、ワールドワイド・エコノミーサービスは中小Eコマース事業者向けのプランです。
配達の日時は保証対象外ではありますが、平均5〜8営業日で荷物の受取人まで届きます。
1パッケージの重量制限は以下の通り。
最⻑辺 = 122cmまで
最⻑辺と胴回り(最⻑辺+(縦 x 2+高さx2)) = 330cmまで
最大重量 =30kgまで
UPSがターゲットとして想定しているのは1~2kg程度、日本からアメリカ向けにECで発送される商品との事で、重量制限を踏まえて考えると十分なカバー領域と言えます。
中小EC事業者は軽量貨物の取り扱いが多く、ニーズと合致しているのではないでしょうか。
サービスガイドはこちら(※PDFが開きます)
https://www.ups.com/assets/resources/media/ja_JP/2022_WWE_Rates_and_Service_Guide_JP_JA_JP20220323_final.pdf
公式サイトのUPSワールドワイド・エコノミーの紹介についてはこちら
https://www.ups.com/jp/ja/services/international-shipping/worldwide-economy.page
このワールドワイド・エコノミーサービスの適用内となる荷物といえば、コロナ禍までは日本郵便のEMSが圧倒的な主流でした。
しかし、コロナ禍での航空便の減便により、発送の遅延や取り扱いが停止された地域も少なくありません。
そのため、様々な事態を想定しリスク分散のために複数の輸送サービスを利用するのが最近の越境ECにおける常識となっています。
UPSサービス
UPSにはワールドワイド・エコノミー以外にも以下のようなサービスがあります。
UPSワールドワイド・エクスプレス・プラス
- 1~3営業日でお届け
- 平日午前(最速8時)に荷物をお届け
- アジア、アメリカ、カナダ、ヨーロッパのGDP上位20か国向け
UPSワールドワイド・エクスプレス
- 1~3営業日でお届け
- 平日午前(10:30~12:00)に荷物をお届け
- 指定の時間に間に合わなかった場合には返金対応
- UPSにより通関手続き
- 配達は3回まで
UPSワールドワイド・エクスプレス・セイバー
- コスト重視
- 就業時間までの配達
UPSワールドワイド・エクスペダイテッド
- とにかくコストを重視
- 最短5~8営業日、就業時間までの配達
UPSワールドワイド・エクスプレス・セイバー、ワールドワイド・エクスペダイテッドに関しては、緊急性の低く日数は掛かっても安く送りたいという場合に適しています。