環境省のSUSTAINABLE FASHION レポート 前編
Reuse for the Future2021-10-26
今年、環境省が公表したこんなレポートをご存知でしょうか。
(引用:環境省 サステナブルファッション)
今までのファッション産業では、毎シーズン、毎コレクションごとに流行を変え、それに合わせた服を大量に作り、流通させ、売れ残ったものは大量に廃棄、なんて流れが当たり前でした。
購入され使用されたものでも1シーズンで使い終え、「ファストファッション」なんて言葉もまるで最先端の流行であるかの如くもてはやされていた時期もあったものです。
大量生産。
その裏には過酷な労働環境や人権問題、環境破壊・汚染などあらゆる問題が広がっています。
(Photo by Rio Lecatompessy on Unsplash)
短期消費を見越して生産される商品は、質も決して良くありません。
長く使えるものではないから誰かに引き継ぐこともなく廃棄され、消費者は「低価格だから」「ファストファッションはそういうものだから」と次々に服を買い換えます。
生産側は売れるからまた大量に作るでしょう。
そして消費者はまたシーズンごとにトレンドファッションを購入します。
売れ残ろうが買われようが、結局は大量に廃棄される定め。
これでは負の連鎖です。
あらゆるものにおいて流行りや風潮はありますが、まず連想されるのはやはりファッションにおける流行。
こんなにも根深く続いてきた一種の慣習とも言えるものが、そう簡単になくなることはないでしょう。
しかし、その疑われることなく続いてきた流れに今、少しづつではありますが変化が生まれてきています。
これまでのあり方に終わりを告げた環境省のレポート
SDGsが各所で話題にされ、サステナブルであること、エシカルであることの価値に重みが増しつつあります。
世界各国でサステナブルなファッションを目指す動きが急速に進む中、日本での取り組みはいまだごくわずかなもので、遅れをとっているのが実情です。
そんな中、今年の春に環境省が公表したのが「SUSTAINABLE FASHION(サステナブルファッション)」レポート。
日本のファッションのあり方に警鐘を鳴らしました。
「サステナブルファッション」とは、「衣服の生産から着用、廃棄に至るプロセスにおいて将来にわたり持続可能であることを目指し、生態系を含む地球環境や関わる人・社会に配慮した取り組みのことを言います。」(引用:サステナブルファッション)
そのレポートの主な内容は、以下の3つ。
「ファッションと環境の現状」
ファッション産業が環境に与える影響を、具体的な情報とより身近に感じる数値で記し、問題提起している。
「サステナブルファッションへの関心」
消費者のサステナブルファッションへの関心や意識はどのレベルなのか、どんな方向を向いているのかが分かる調査結果。
「ファッションと環境へのアクション」
より良い未来に向けてサステナブルファッションを推進していくために、私たちができる行動を、消費者と企業、それぞれの目線で具体的に列挙している。
このレポートは、今までのファッション産業のあり方はもう終わりにしよう、終わらせなければならない、変えていかなくてはならないと、切に訴えています。
ファッション産業は、製造にかかるエネルギー使用量やライフサイクルの短さなどから環境負荷が非常に大きい産業と指摘されており、国際的な課題となっています。
(引用:サステナブルファッション)
文字を並べただけのレポートではなく、色やデザイン、挿絵、図表、動画、様々な工夫がなされているのは、きっと一般消費者にも企業にも、より多くの人の目に届くようにと、そんな思いが込められてのことなのでしょう。
(レポートの最後にはSNSなどでシェアできる画像も配布していますよ!)
後半では、そんなレポートの中身を一部抜粋し、クイズ形式でご紹介します。
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