環境省のSUSTAINABLE FASHION レポート クイズ編
Reuse for the Future2021-10-26
目次
ファッションにおける実情
前編で取り上げた、環境省によるサステナブルファッション推進に関するWebサイト。
後編では、その内容からクイズ形式で情報をご紹介します。
全部で7問、既にレポートをご覧になった方も、まだご覧になってない方も、是非チャレンジしてみてくださいね。
[nlink url=”https://wasabi-inc.biz/2021/10/26/report1/”]
クイズ
① 日本の小売市場で流通している衣料品のうち、海外からの輸入は約何パーセント?
- 98%
- 90%
- 89%
答えは、98%。
たとえ日本で企画されても、その生産は海外にある工場で行われることがほとんど。
さらに服を作るのには様々な素材の混合がされ、たくさんの生産工程もそれぞれの工場で分業されています。
「グローバルに分業化された、長く複雑なサプライチェーンがファッション産業の特徴」
(引用:サステナブルファッション)
このため、製造において全体でかかる環境負荷などの把握が難しくなっているのです。
② 原料の調達から製造段階までに排出されるCO2の量は1年間にどれくらい?
- 90,000kt
- 9,000kt
- 900kt
答えは、90,000kt。
年間にこれだけのCO2が、衣類の生産において排出されています。
その量を1着あたりに換算すると、約25.5kg。
それは、500mlサイズのペットボトルを約255本製造するのと同等の排出量です。
薄い一着の服を作るのに、これほどまでのCO2排出があるとは、驚きの事実ですよね。
③ 服1着あたりでは、製造までにどれくらいの水が消費されている?
- 3,200リットル
- 2,300リットル
- 230リットル
答えは、2,300リットル。
これはなんと、浴槽約11杯分。
年間の総量は約83億㎥。
1着あたりの服を作るのに、浴槽11杯分。
目に見える節水だけでなく、見えない部分の節水も意識していきたいところです。
④1日あたりに埋め立て・焼却される衣類の総量は、大型トラック何台分?
- 1,300台
- 130台
- 13台
答えは、130台。
つまり、1日に1300tもの衣類が焼却・埋め立て処理されているということです。
中には再利用し、リユース品として流通させる事ができたものもあるはずです。
⑤手放された衣類がリユース・リサイクルを通じて再活用される割合は約何パーセント?
- 53%
- 43%
- 34%
答えは、34%。
これは、リサイクルや海外輸出を含むリユースの合計割合です。
残りの66%は処分・埋め立てされています。
この34%をあなたはどう感じましたか?
⑥1人あたり、年間平均で着用されない服はどれくらい?
- 25枚
- 15枚
- 5枚
答えは、25枚。
予想より多いでしょうか、少ないでしょうか。
あなたの家のクローゼットには、今年になってまだ着ていない服は何枚あるでしょうか。
⑦1990年と比べて、衣服の供給量は増えている?
- はい
- いいえ
- 変わらない
答えは、はい(増えている)。
供給量は増えているのですが、購入量は変わっていません。
(※供給量とは、生産し販売しようとする服の量を指します)
需要よりも供給が多く、余る服が増え続けているということです。
さて、皆さんは何問正解できたでしょうか?
クイズでは紹介しきれていない情報も、レポートにはまだまだたくさんあります。
例えば、こちらの円グラフは、服を手放す手段として選ばれるものの割合です。
(引用:サステナブルファッション)
多くの人が可燃ゴミや不燃ゴミに廃棄していることが分かります。
そして、こちらが可燃ゴミ・不燃ゴミとして廃棄する理由です。
(引用:サステナブルファッション)
「処理に手間や労力、費用がかからないから」が75%。
いかに消費者に手間をかけずに、衣類のリユースやリサイクルを促すか。
そして、リユース・リサイクルへポジティブに取り組めるようにしていくのかが、今後の課題です。
解決のためには、社会全体で衣類をリユースやリサイクルする仕組み作りが必要です。
まとめ
私たちが何気なく着ている服、気に入って購入した服、衝動買いしてしまった服、クローゼットの奥で眠っている服。
それら一つ一つの背景やあり方を見つめ直すと、予想よりも「無駄」と「負担」が多かったことに気づくはず。
何に対しての「無駄」や「負担」か、少し自分自身に問いかけてみてください。
(Photo by piotr szulawski on Unsplash)
すぐ身近にも、私たちがすぐできるアクションがたくさんあります。
一人一人がそれに気づき、実際に取り組んでいくこと。
そうすれば、世の中の動きや作りも変わってきます。
レポートでは、個人ができること、企業ができること、両方のサイドからアクションを取り上げています。
その中から最後に一つだけ取り上げるとすれば、
「今ある服を長く大切に着ること」
本当に大切にできるモノの数には、限りがあります。
適切なケアやリペアで愛着を持って使っていくという選択肢も、日常に根付かせたいものですね。
より良い未来を目指して、一緒に考え、行動に移していきましょう。