【クーボンの海外リユース探訪記 Vol.18】アジア編ーフィリピン
海外リユース探訪記2023-10-30
フィリピンオークションイベントへ潜入
フィリピンにあるさまざまなオークションを視察しましたが、その中でも「フジジャパンオークション」は、現地に住む下里夫妻とZERO PLUSという日本の企業によって運営されており、マニラで一番の人気です。マニラ近郊のバレンズエラやパンパンガで開催されており、2016年から現在まで一時的な休止を挟みつつ、事業を続けています。新型コロナウイルスが猛威を奮い、多数のオークションが終了に追い込まれた際にも、人数制限等十分な対策を実施し、顧客に対しても誠実な対応を心がけることにより、他が致命的な損害を被る中で逆に信用を獲得した強者です。
「フジジャパン」の舞台裏に突撃
このオークションのルールですが、番号の書かれた札を使用した入札形式です。例えば1000ペソの商品が出品された場合、最初に札を上げた人がいれば、その価格からスタート。二回目以降は札を上げるたびに100ペソずつ自動で価格が上昇していく仕組みです。もし、誰も札を上げなければ残念ながらその商品はお流れ。札を上げるだけというシンプルな入札方法に加え、上昇価格も固定なので、やり方自体はすぐに覚えられます。
進行はとてもスピーディ。司会が流暢なしゃべり口でスムーズに進めていきます。大型家具やアパレル製品、インテリアやらぬいぐるみやら、よくわからない小物を寄せ集めた段ボールが参加者席から見て右側から運ばれてきては、さっさと左側へ引っ込められていきます。この流れについていくには、日本のオークションと同様多少の慣れが必要そうです。
今回は倉庫内にもお邪魔しました。なかなか見られない舞台裏へ突撃です。スペースというスペースに、ありとあらゆる商品が詰め込まれた倉庫内を、半袖シャツを着たスタッフがせわしなくエネルギッシュに動き回っています。巨大な座卓を一人で持ち上げている人もいて、いろいろな意味で驚愕させられました!
両端にタンスや段ボール箱が山積みにされた細い通路を無理やり進んだ際は、身体が当たって崩れてこないかヒヤヒヤものでした。こんなに商品がごっちゃになっていると「どこにあるか分からなくなってしまわないか?」と考えてしまいますが、優秀なスタッフは商品の位置だけでなく、種類や個数まで把握しているのだとか。どこの国にも「できる人」というのはいるものですね。