【クーボンの海外リユース探訪記 Vol.27】アジア編 ー タイ
海外リユース探訪記2024-04-15
リユースの登竜門 ロンクルア市場
ロンクルア市場は、タイとカンボジアの国境付近に位置する巨大な市場です。タイの有名な市場といえば、首都バンコクの「チャトゥチャック市場」ですが、ロンクルアは辿り着くまでがなかなかハード。バンコクから非常に離れており、しかも日本と比べてインフラがそれほど整っていません。行こうと思うと、移動だけで丸一日費やすことを覚悟しなければならないほどです。タイ旅行が好きな人でも、この市場について知っている人はそれほどいません。しかし、海外ECに携わるのであれば、ぜひ知っておきたいマーケットのひとつであることは間違いなし。タイのリユース市場の登竜門的な存在だともいえるかもしれませんね。
東南亜リユースの中継地点 一筋縄ではいかない難関市場
アクセス困難な場所でありながら、この市場は非常に規模が大きく、パキスタンやカンボジア、その他日本や韓国、欧州等さまざまな国からいろいろなものが入ってきます。衣類をはじめ、スニーカーやぬいぐるみ、アクセサリーに各種日用品等々あらゆるものが勢ぞろい。変わったものでは、どこかのホテルのスリッパらしきものまで売られていました。小腹が空いたのなら屋台だってあります。1日どころか人によっては3日ぐらいは余裕でつぶせそうですね。
その中でも、やはり古着がこの市場の花形的存在。市場の一画にある「ゴールデンゲート市場」では、あちらこちらのお店で大量のベールが取引されています。相場としてはベール1つにつき8,000バーツ(訪問した2023年8月時点では3万2,000円)程度。送料は1キロにつき100バーツほどでした。一点買いが可能なお店もたくさんあります。
この古着の中には日本国内から入って来ているものも混じっているわけで、日本からタイに流れてきた品を仕入れ、それをまた日本で売るという形になります。ちょっぴり不思議な感覚に陥りますが、リユースビジネスではよくあること。パキスタンやカンボジアあたりから川の石のように流れてきたものが、この市場に一旦留まって、また戻っていくというルートになっているようです。
ベールの中身は玉石混交!?
今回、同行者とともにベール取引の交渉にチャレンジ。1ベール8,000バーツと送料4,500バーツで計1万2,500バーツになりそうなところを、なんとか粘って500バーツだけマケてもらいました。本当はもう500バーツ下げて欲しかったのですが、相手もなかなかの手練れで苦戦しました。
ちなみに、ベールは中身をちゃんと確認せず面白半分で購入。ある意味おみやげのようなものです。発送先は同行者の方の拠点へ。チラリとミッキーマウスのようなものが見えた気がしましたが、はてさてどうなることでしょうか。
あらゆるリユース品が集まるタイのロンクルア市場は、なかなか一筋縄ではいかない場所です。大した知識もなく飛び込み楽して大儲け!というわけにはいきません。次号では、ロンクルア市場で満足のいく買い物をこなすための、ちょっとしたコツをご紹介します。