【クーボンの海外リユース探訪記 Vol.3】東南アジア編ーカンボジア
海外リユース探訪記2023-05-22
大量の古着が集まり、選別後にタイに流れる
日本から送られたリユース品がカンボジアの一般消費者の手に届くまでには、多くの工程を経ています。写真の茶色い包みは1つ(1ベール)100キロ、中身は古着です。
これを日本から40フィートのコンテナに252ベール積んで運ぶ。それを業者が仕入れる。その業者からセドラーがさらに仕入れる。そして消費者に販売される、という流れです。この流れを体系的にシステム化し、人にも地球にもエコなリユースの仕組みづくりに取り組んでいます。
タイとの国境近くにあるローンクルア市場では、きちんと梱包されたものから無造作に山積みになっているものまで、偽物ブランド含めて大量の古着がありました。ここで選別作業が行われます。カンボジアに集まった古着がタイに流れていき、さらにそこでジャケットだけ、ジーンズだけと仕分けされて、人の手に渡っていく仕組みです。ベトナムと同じく、このような国境にある隣国の需要を考えると、もっと大きな市場に感じました。
独自決済が足枷に、それでもECは伸びしろだらけ
カンボジアには結論から言うと、ECがありません。その理由は国内の独自決済システムの普及にあります。カンボジアでは、スマホにおけるQR決済はモバイルアプリ「ABA」のシステム一択と言っても過言ではありません。
カンボジアで広く普及するこの「ABA」アプリですが、当然ながらAmazonでは使用できません。またいくつか国内のECサイトはありますが、ユーザーエクスペリエンスが壊滅的なのです。例えば、在庫の有無が不明、決済方法が不鮮明、出品者がサイトを利用しなくなっても商品が掲載されていたり、アプリで閲覧し購入しようとしても結局は電話対応…等など。国内ECが利用されず、成長しない原因となっています。
国内で利用できるECと言えばFacebookマーケットプレイスくらいですが、それもあまり利用されていないようです。スマホ社会のため、アプリ以外のブラウザで見るサービスは触ろうともしない人がほとんど。しかし逆に考えれば、カンボジアではECはまだまだ伸び代があると言うことです。
余談ですが、カンボジアにはユニクロがなく、ユニクロの商品が欲しいときはタイにいる知り合いに依頼して、そこから購入したりするそうです。
久しぶりに訪れたカンボジア。前回訪問した時より発展・成長しているように感じました。
ECの可能性を秘めた国でもあり、我々がリユースで貢献できることが見えてきた気がします。
ジャスミン米も美味しかったです!笑