ThredUP(スレッドアップ)とは?世界最大級のリセールECの仕組みや最新レポート、日本からの利用可否を徹底解説
海外市場 / EC調査部2021-11-16

最終更新日:2026年3月3日
環境意識の高まりとともに、ファッション業界の「リセール(二次流通)」は爆発的な成長を遂げています。その中心的存在であり、「古着のAmazon」とも称されるアメリカ発のプラットフォームがThredUP(スレッドアップ)です。
2025年の最新レポートでは、リセール市場の成長スピードはアパレル小売全体の約3倍に達すると予測されています。本記事では、ThredUPの革新的な仕組みから、Z世代が熱狂する理由、そして気になる日本からの利用可否まで、専門家の視点で分かりやすく解説します。
目次
【最新】ThredUPは日本から買える?売れる?
まず、日本のユーザーが最も気になる結論からお伝えします。
残念ながら、2025年現在、ThredUPのサービス(購入・出品)は日本から直接利用することはできません。
- 対象エリア: 主にアメリカおよびカナダ。
- 日本からの購入: 配送先に日本を指定できないため不可。
- 日本からの出品: 専用の「Clean Out Kit」が海外発送に対応していないため不可。
ThredUPは欧州展開を加速させていますが、現時点でアジア・日本市場への進出は未定です。現在は「海外の最先端事例」として、そのビジネスモデルが日本のリユース業界から強く注目されています。
出品の手間をゼロにする「Clean Out Kit」の仕組み
ThredUPがこれほどまでに支持される最大の理由は、「出品者が何もしなくていい」という圧倒的な利便性にあります。

「送るだけ」で完結する3ステップ
- キットを注文: サイトから専用の大きなバッグ「Clean Out Kit」を注文(無料または少額)。
- 服を詰めて送る: 不要な服をバッグに詰め、FedExやUPSを通じて送料無料で送り返すだけ。
- すべてお任せ: 検品、写真撮影、値付け、販売、発送、カスタマー対応はすべてThredUPが代行。
専門用語解説:フルフィルメント
商品の受注から配送までの一連のプロセスを指します。ThredUPは、中古品特有の「一点ごとに違う検品・撮影」という面倒なプロセスを、AIと自動化センターによって完全に内製化しています。

2025年最新レポートに見る「リセール市場」の衝撃
ThredUPが毎年発行する『Resale Report』の2025年版では、消費者の意識が劇的に変化していることが示されています。
Z世代が牽引する「ラウド・バジェット」
今、若者の間では「Loud Budgeting(ラウド・バジェット)」という考え方が主流です。これは「節約していることを隠さず、賢くお金を使うことを誇る」姿勢のこと。Z世代の5人に2人が「服を買う前に、まず中古で探す」と回答しており、リセールはもはや「安さ」のためだけでなく、「賢い選択」というステータスになっています。
小売全体の3倍のスピードで成長
世界の中古アパレル市場は、2028年までに3,500億ドル(約52兆円)に達すると予測されています。これは通常の小売市場の約3倍の成長率であり、ファッション産業の主役が「新品」から「循環型」へ移り変わっていることを示唆しています。
政府の規制とサステナビリティ
欧米を中心に、衣類の廃棄を抑制するための法規制(拡大生産者責任など)が強まっています。ブランド各社にとって、リセールへの対応は「努力目標」ではなく、生き残りのための「義務」となりつつあります。

ブランドを味方につける「RaaS(Resale-as-a-Service)」
ThredUPのもう一つの顔が、他のアパレルブランドへリセールインフラを提供する「RaaS(ラース)」です。
- 提携ブランド: Adidas、GAP、Madewellなど。
- 仕組み: ユーザーがブランドの古着をThredUPに送ると、そのブランドの新品購入に使えるポイントがもらえます。
- メリット: ブランド側は自前でリセールサイトを作る必要がなく、手軽に「循環型ビジネス」を導入できます。
AIとデータが実現する「一点ものの宝探し」
古着の最大の弱点は「欲しいものが見つかりにくい」ことでした。
しかし、ThredUPはテクノロジーでこれを解決しています。
- パーソナルAIスタイリスト: 膨大な在庫(常時数百万点)の中から、AIが個人の好みにぴったりの服を提案。
- ビジュアル検索: 雑誌やSNSで見かけた服の写真をアップロードすると、似た中古商品を瞬時に見つけ出します。

まとめ:日本のリユース業界が学ぶべきポイント
ThredUPの成功は、単なる古着屋ではなく「テクノロジー企業」としてリユースの壁を取り払ったことにあります。
| ThredUPの革新性 | 日本のリユースへの応用 |
| Clean Out Kit | 出品者の手間を極限まで減らす「買取DX」 |
| RaaS | 新品メーカーと中古業者の「共生モデル」 |
| データ活用 | AIによる適正価格の算出とパーソナライズ |
環境問題への関心は、現在過去最高の高い水準になったと見られています。
このトレンドが続けば、各企業が今後の方針を変えなければ、時代遅れになるかもしれません。
もともと持続的な体質を持つ中古業界にとってはいいチャンスだと思います。
少子高齢化による人手不足や資金面の問題などの客観的なハードルがありますが、このチャンスを逃さず、より機能的・効率的な運営を目指す機会となるのではないでしょうか。
株式会社ワサビでは、リユース業界のDXを推進する様々なソリューションを提供しています。
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【出典・参考文献】
U.S. Securities and Exchange Commission – thredUP Inc. Filings
ThredUp 2025 Resale Report (thredUP/GlobalData)
thredUP Newsroom – Media Assets
Resale-as-a-Service (RaaS) by thredUP
※本記事の内容は2026年3月時点の情報に基づいています。専門性の高い内容を含むため、最新の公式情報や専門機関の発表も併せてご確認ください。

