リユース・越境 コラム

オセアニアECモール比較|豪州・NZの出店条件とCatch・MyDealの終了状況

リユース・越境 コラムリユース・越境 戦略ガイド海外市場 / EC調査部 作成 2026-08-10

オーストラリアとニュージーランドへの販売では、出店条件、配送先、現地在庫の要否を国ごとに整理する必要があります。季節の違いも、商材と販売時期を考える手掛かりになります。

本記事では、豪州・NZのECモールの出店条件と、Catch・MyDealの終了状況を踏まえた販路選びを紹介します。

と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

オセアニアのEC市場とは?

拡大を続けるオーストラリア市場

Australia Postの2026年レポート紹介では、2025年のオンライン支出は826億豪ドル、前年比14%増、オンライン購入世帯は980万世帯と案内されています。全国の集計を自店の需要予測にそのまま使わないようにします。
確認先:Australia Post公式の2026年レポート解説。

※出典:Australia Post「Australia Post eCommerce Report 2026」

市場の実績値と将来予測は、集計対象、通貨、調査年をそろえて読む必要があります。別資料の米ドル建て予測を、豪ドル建ての実績値の続きとして比較しないようにしましょう。

※出典:Trade.gov「Australia – Digital Economy」

国内需要が根強いニュージーランド市場

ニュージーランド市場においても、ECの利用は活発で、2024年第4四半期のオンライン支出は17.3億NZドルとなり、前年同期比で9%増加しました。

※出典:NZ Post「NZ Post report shows online shoppers spent \$1.73 billion in October to December 2024, 9% up on year prior」

NZ Postが紹介する2024年第4四半期には、170万人超がオンライン購入し、国内支出が総額の72%を占めました。これは当該四半期の集計であり、現地モールへの信頼や配送期待を直接測った数値ではありません。

中長期的にも成長が見込まれる環境

既存モールを使う場合も、販売者審査、商品制限、手数料、返品と配送を整える必要があります。豪州とニュージーランドを一つの販売地域とせず、それぞれの購入者に届く総額と納期を確認しましょう。

オセアニアEC市場にはどんな特徴がある?

日本と季節が逆転する

一般的な季節区分では、豪州・ニュージーランドの夏は12〜2月、冬は6〜8月です。ただし、豪州の北部と南部など地域で気候が異なるため、日本と完全に逆というだけで商品需要を決めないようにします。

冬物・夏物の販売を検討する際は、現地競合、寸法表記、配送期間、仕入れと返品費用を照合します。国内の売れ残りを移す前に、少量の出品で需要と採算を確認する方法が考えられます。

大型セールを待つ消費者が多い

セール期の値引きは販促の選択肢です。購入者全体の一律の行動と考えず、対象商品について通常価格とセール価格、送料込みの総額を競合と比較します。

※出典:Australia Post「Australia Post eCommerce Report 2026」

Prime DayやBlack Friday、クリスマス前の商戦期が販売の大きな山場となるため、単に出品するだけでなく、現地のイベントカレンダーに合わせた販促計画を立てることが重要です。

価格に対する納得感(Value for Money)を重視する

ニュージーランドの消費者は、価格に見合った価値(Value for Money)を重視する傾向があります。

※出典:NZ Post「NZ Post report shows online shoppers spent $1.73 billion in October to December 2024, 9% up on year prior」

中古品では、キズ、動作、付属品、製造国を実物に基づいて説明します。日本から発送することと日本製であることは別です。ブランド・腕時計・カメラというジャンルだけで高値や売れやすさを保証することはできません。

マーケットプレイスの支出と販路選び

オーストラリアのオンライン支出において、純粋なオンラインマーケットプレイスでの支出は189億豪ドルとなり、全オンライン支出の23%を占めました。

※出典:Australia Post「Australia Post eCommerce Report 2026」

Australia Postの紹介では、オンラインマーケットプレイス支出は2025年の総オンライン支出の23%です。これは過半数を意味する割合ではありません。自社サイトとモールを比較し、手数料、対象顧客、登録条件を見て販売先を選びます。

オセアニアで主要なECモールはどこ?

Amazon Australia

引用元:https://www.amazon.com.au/

日本からの販売を検討する場合も、販売者アカウントの本人・事業者確認と、商品の販売可否を別に確認します。登録対象国に含まれることだけで、すべての商品や配送方法が利用できるとは判断しません。

※出典:Amazon Seller Central「Countries accepted for seller registration」

Amazon Australiaの料金ページでは、Individualは販売1点当たり0.99豪ドル、豪州のみのProfessionalは月49.95豪ドル(いずれもGST別)で、販売手数料等は別です。海外ストアのアカウントを統合する場合は月額の扱いも異なります。FBAには配送・保管等の費用があるため、現地への納品費を含めて見積もります。

※出典:Amazon.com.au「Amazon Australia Seller Fees」

Amazonでは、商品のカテゴリー、コンディション、販売許可を先に確認します。FBAを利用する場合も、納品要件や禁止商品、保管・返品費用を照合し、新品なら無条件で扱えるとは考えないようにします。

eBay Australia

引用元:https://www.ebay.com.au/

eBayでは、日本からの発送先に豪州を設定して販売する方法を検討できます。出品サイト、発送先、国際送料、返品条件、商品カテゴリーの規則を確認し、別の国のサイトへ出せば自動的に全購入者へ表示されるとは判断しません。

※出典:eBay Seller Centre「Why sell on eBay?」

eBayの2025年調査にある168億豪ドルは、豪州の現在のコレクターが保有する個人コレクションの推定価値です。年間取引額や販売市場規模ではありません。商材の需要は、同種・同状態の商品が売れた実績と総支払額から調べます。

※出典:eBay Inc.「eBay’s State of Collectables Report 2025」

中古品や一点物を検討する場合は、成約済み商品の状態、付属品、送料込み価格を比較します。出品価格や保有資産額だけで販売価格を決めず、追跡配送・返品の費用も含めて採算を確認しましょう。

Kogan Marketplace

引用元:https://www.kogan.com/au/

Kogan Marketplaceも比較候補です。日本の事業者の受付、契約主体、対象商品、料金、配送・返品条件を出店窓口で確認してから判断します。一般的なサイト紹介だけで出店承認や検索順位を保証することはできません。

※出典:Kogan.com「Kogan Marketplace」

新品・標準品の候補でも、豪州の仕様、競合価格、納期と返品対応を照合します。登録条件が確認できるまで、日本からそのまま出品できる販路として販売計画に組み込まないようにします。

Trade Me

引用元:https://www.trademe.co.nz/a/

Trade Meは、ニュージーランド向けのローカル色が非常に強いプラットフォームで、国内流通に寄った設計となっており、通常会員はニュージーランドまたはオーストラリア在住者に限られます。

※出典:Trade Me Help「Create a personal account」

Trade Meは、豪州・ニュージーランド以外からの取引にはinternational sellerとしての承認を求めています。個人アカウント作成と海外事業者の承認を区別し、日本事業者の申請受付・審査・配送条件を確認してください。

Catch・MyDealは現在どうなっている?

Catchは2025年4月30日に独立した営業事業としての取引を終了しました。物流などの移管を、CatchのECモールが同じ形で継続していると解釈しないようにします。
出典:Wesfarmers 2025年度決算資料。

※出典:Wesfarmers「Catch wind down and OneDigital update」

MyDealの公式ヘルプは、顧客サイトの最終営業日を2025年9月30日と案内しています。BIG W等への案内があっても、旧出店資格や契約がそのまま使えるとは判断せず、新しい販路の条件を個別に確認します。
出典:MyDeal公式FAQ。

※出典:Woolworths Group「Woolworths Group to close MyDeal and consolidate its marketplace offer」

したがって、これから新規に出店を検討する場合、これら2つのモールは対象外として扱い、AmazonやeBayなどに注力することをおすすめします。

各モールの違いは?

主要モールの特徴比較

以下は販路を絞るための確認表です。登録の可否、商品の販売可否、配送体制が整って初めて販売を検討できるため、参入しやすさを記号だけで判断しないようにします。

モール名主な販売国・地域特徴日本からの参入しやすさ公式サイト
Amazon Australiaオーストラリア中心登録・商品審査とFBA納品・費用を確認。登録対象と商品・配送の条件を確認https://www.amazon.com.au/
eBay Australiaオーストラリア中心(越境露出あり)中古・一点物は成約実績と状態・送料を比較。日本からの発送先・料金・返品を設定https://www.ebay.com.au/
Kogan Marketplaceオーストラリア中心(条件次第でNZ)価格競争力と配送速度が重視される。生活商材や標準品に向いている。△(事前の出店申請が必要)https://www.kogan.com/au/
Trade Meニュージーランド中心現地のローカル需要に強い。中古品から日用品まで幅広く取引される。△(海外事業者は承認制)https://www.trademe.co.nz/a/
Catchオーストラリア独立事業終了(2025年4月)。独立した営業事業としての取引を終了。×(新規対象として非推奨)https://www.wesfarmers.com.au/util/news-media/article/2025/05/29/catch-wind-down-and-onedigital-update
MyDealオーストラリア2025年9月30日までに顧客サイト閉鎖。新しい販路の契約・条件を別に確認。×(独立モールとして非推奨)https://www.woolworthsgroup.com.au/content/dam/wwg/investors/asx-announcements/2025/2908067.pdf

商材別に相性がよいモールはどこ?

ジャンル別おすすめモール一覧

商材別の候補は、実際の成約価格、カテゴリー規則、現地仕様、発送・返品の費用で絞ります。新品は必ずAmazon、中古は必ずeBayという一律のルールではありません。

商材おすすめモール選定の理由
家電・スマホAmazon AU / Kogan新品の型番商品であり、配送品質や価格競争力が求められるため。
ファッションeBay AU「プレラブド(リユース)ファッション」の需要が高く取引が活発なため。
ブランド品eBay AU / Trade Meコレクター需要が高く、状態に差がある一点物と相性がよいため。
時計eBay AU高単価で状態差のある商品は、個別出品やオークション形式に向いているため。
中古カメラeBay AU中古品や一点物の販売文脈とマッチし、愛好家の需要があるため。
ホビー(トレカ・フィギュア)eBay AUオーストラリアでのコレクター市場が巨大であり、非常に相性が良いため。
アウトドア用品Amazon AU / Kogan標準的な商品が多く、季節需要や価格比較の文脈に乗りやすいため。

オセアニア向け越境ECで気を付けることは?

季節逆転を考慮した販売スケジュールの前倒し

日本の夏に冬物、日本の冬に夏物を販売できるのは大きなメリットですが、実際の販売では季節本番よりも前倒しで出品を開始することが重要になります。

以下は、季節逆転を活かしたスケジュールの一例です。

  • 3月〜4月:秋〜冬入り前(冬物の登録・出品を開始)
  • 5月〜7月:冬本番(在庫を厚めにし、回転を重視)
  • 8月〜10月:春〜初夏準備(夏物を前倒しで出品)
  • 11月〜12月:夏本番+年末商戦(夏物とギフト商材を同時強化)

この日程は販売計画の例です。都市・商材の需要、仕入れ、現地倉庫への入庫または日本からの配送期間を踏まえて調整します。

大型セール時期に合わせた在庫確保

11月のBlack Fridayや12月のクリスマス前は、オセアニア市場でも最大の商戦期であり、特にこの時期は、夏物需要とギフト需要が重なります。

販売履歴や成約実績がある商品から数量を見積もります。ギフト向けという理由だけで大量に仕入れず、締切までの到着見込みと売れ残り・返品時の費用も確認します。

競合を意識した納得感のある価格設定

競合価格は商品代金だけでなく、送料と購入時に示される総額で比較します。中古品は状態、付属品、返品条件が異なるため、最安値だけを基準にしないようにします。

※出典:Australia Post「Australia Post eCommerce Report 2026」

単に「日本製だから高く売れる」と考えるのではなく、品質管理や状態説明の丁寧さを前面に出し、顧客が価格に対して納得できる見せ方を工夫することが大切です。

複数販路展開によるSKU管理の複雑化

Amazon AUやeBay AUなど、複数のモールへ展開するようになると、管理すべきSKU(商品管理番号)が急激に増加し、季節ごとの商材を入れ替える作業も加わるため、手作業でデータを更新していると、登録漏れや重複などのミスが発生しやすくなります。

一点物の併売による売り違いリスク

中古ブランド品やカメラ、腕時計など、在庫が1点しかない商品を複数のモールへ同時に出品する場合、売り違いのリスクが常に伴います。

一点物では、売約の引当時点と各販路の停止時間を確認します。連携を使っても遅延や失敗は起こり得るため、在庫1から0、同時注文、通信失敗の試験を行い、手動停止と購入者への連絡手順を決めておきます。

ワサビスイッチLITEによる一元管理のすすめ

先述のとおり、複数モールを並行して運営すると、どうしても「SKU管理の手間」や「一点物の売り違いリスク」、そして「モールごとに分散する受注処理」といった実務的な課題が発生し、少人数でこれらをすべて手作業で管理するのは、非常に困難といえます。

ワサビスイッチLITEなどの一元管理システムを検討する場合は、対象モール・国のサイト、商品・在庫・注文の連携範囲、契約プラン、費用を確認します。すべての豪州・NZモールに対応していると判断せず、自社のアカウントで処理を試してから導入します。

※出典:ワサビ「ワサビスイッチ LITE」https://wasabi-inc.biz/world-switch/lite/

オセアニア市場への販路拡大を検討している方は、まずはワサビスイッチLITEのサービス内容を確認してみてはいかがでしょうか。

FAQ

オセアニアのEC市場は日本から参入しやすいですか?

登録できることと採算のある販売は別です。アカウント審査、商品規則、送料・返品費用を確認し、小規模に検証してから数量を増やす方法が考えられます。

ニュージーランドにも販売できますか?

はい、可能です。

Trade Meなどを検討できますが、海外販売者は承認が必要です。豪州のアカウントや倉庫を使うことだけでNZへ販売できるとは判断せず、販売先と商品の受付・配送を個別に確認してください。

※出典:Trade Me Help「Create a personal account」

Catchは今からでも出店できますか?

現在は出店できません。

かつて主要モールだったCatchは、2025年4月30日をもって独立事業としてのサービスを終了しているため、代替先としてAmazonやeBayを検討してみてください。

AmazonとeBay、どちらから始めるべきでしょうか?

出店承認と商品規則を確認したうえで、現地在庫を置く費用、日本から個別発送する費用、返品と販売手数料を比較します。想定数量と自社の受注体制に合う販路から試しましょう。

季節逆転を活かすにはいつ頃出品すればよいですか?

実際の季節が到来する少し前に出品を開始し、現地の冬向け商材は3〜4月頃から、夏向け商材は8〜10月頃から準備を始めると、需要の立ち上がりにスムーズに乗ることができます。

複数モールへ出品する際の注意点は何ですか?

最も注意すべきは、在庫の同期と受注管理の複雑化であり、特に在庫が限られている一点物のリユース商材では、売り違いを防ぐための商品・在庫管理の仕組みづくりが重要になります。

まとめ

販売条件と採算を確認して展開する

ここまでの内容を整理すると、オセアニアのEC市場には以下のような特徴があります。

  • 日本と季節が逆転しており、在庫を効率的に活用しやすい
  • 商品規則・配送方法・費用でモールを比較する
  • Catchは独立事業を終了し、MyDeal顧客サイトも営業を終了

まず一つの販路で登録・配送・返品と採算を確認し、運営できる範囲で拡大する方法もあります。複数展開そのものを成功条件とせず、個品在庫と更新失敗時の対応を整えてから販売先を増やしましょう。

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