リユース・越境 戦略ガイド

【2026年最新版】古物商許可証とは?取り方・費用・取得期間を初心者向けにわかりやすく解説

リユース・越境 戦略ガイド 作成 2026-08-10

これからリユース販売を始める方や、中古品の仕入れ販売を検討している方の中には、

「古物商許可証は本当に必要なのだろうか」
「取得にはどれくらい費用がかかるのだろう」
「申請してから許可が下りるまでどれくらい時間がかかるのだろう」

と感じている方もいるのではないでしょうか。

古物商許可はリユース事業を始めるうえで重要な手続きのひとつである一方で、許可が必要になるケースや取得条件、申請の流れは複雑に感じられることもあります。

本記事では、これから中古品販売を始める方が、自分に許可が必要かどうかを判断できるよう、古物商許可証の基本から、取得条件・申請方法・費用・取得期間までを分かりやすく解説します。

古物商許可証とは?

古物とは?

古物営業法における「古物」とは、単に古いものを指すわけではなく、一度使用された物品はもちろんのこと、未使用であっても「使用する目的で取引されたもの」や、それに幾分の手入れをしたものも古物に含まれます。

※出典:e-Gov 法令検索「古物営業法」

また、申請時には取り扱う古物の種類を選ぶ必要があり、法令上は以下の13品目に分類されています。

・美術品類
・衣類
・時計、宝飾品類・自動車
・自動二輪車及び原動機付自転車
・自転車類
・写真機類
・事務機器類
・機械工具類
・道具類
・皮革、ゴム製品類
・書籍
・金券類

ご自身の扱う商品がどこに該当するか、事前に確認しておくことが重要です。

※出典:神奈川県警察「古物営業許可申請手続」

古物商許可の目的

古物営業法が定められている背景には、盗品等の流通を防ぐという重要な役割があり、中古品の取引を通じて犯罪による被害品が市場に出回ることを防止し、万が一紛れ込んだ場合でも速やかな発見と被害の回復につなげることが制度の目的となっています。

※出典:e-Gov 法令検索「古物営業法」

古物商許可証と古物商許可の違い

実務の現場では「古物商許可証を取得する」という表現がよく使われますが、厳密には「古物商許可」という都道府県公安委員会の許可制度があり、その許可を受けた証として交付される書類が「古物商許可証」という位置づけになります。

※出典:警視庁「古物商許可申請」

個人と法人で許可はどう違う?

個人事業主として取得した許可と、法人が取得した許可は、帰属先がまったく異なるものとして扱われるため、個人で許可を取得して事業を始めたあとで法人成りした場合、個人の許可をそのまま法人へ引き継ぐことはできません。

法人として事業を行う場合は、新たに法人としての許可取得が必要になるといえます。

※出典:愛知県警察「古物営業法Q&A」

自分は古物商許可が必要?

許可が必要になるケース

古物商許可の要否を判断する上で最も重要な基準は、「他人から古物を仕入れて売るかどうか」という点にあり、具体的には、以下のようなケースで許可が求められる傾向があります。

・一般消費者や他業者から中古品を買い取って販売する場合
・買い取った古物をレンタル事業に使用する場合
・本格的な仕入れルートを構築し、中古品販売を事業化する場合

販路や事業規模に関わらず、利益を目的とした仕入れが発生する場合は古物営業の枠組みに入ると考えられます。

※出典:神奈川県警察「古物営業許可申請手続」

許可が不要なケース

一方で、営業性がなく、仕入れを伴わない取引であれば、原則として許可は不要と考えられています。

・自分が使用するために購入した不用品を販売する場合
・完全無償で譲り受けた物品を販売する場合

また、海外で自ら買い付けた商品を国内販売する場合も、古物を国内で仕入れる行為には当たらないため、通常は古物商許可は不要であり、自作したハンドメイド品の販売も、基本的には他人から古物を仕入れて売る行為には当たらないため、不要と整理できます。

※出典:神奈川県警察「古物営業許可申請手続」

メルカリ・ヤフオク・eBayでも必要?

オンラインのプラットフォームを利用する場合でも、「どこで売るか」ではなく「仕入れて販売するか」が判断の分かれ目となり、販路がメルカリやヤフオク、eBayであったとしても、転売目的で他人から物品を買い取って販売する以上は古物営業に該当します。

ご自身の事業が「仕入れ」を伴うかどうかを基準に確認してみてください。

※出典:警視庁「古物商許可申請をされる方へ」

古物商許可を取得する条件

欠格事由とは?

古物商許可を取得するためには、法令で定められた「欠格事由」に該当しないことが前提となり、以下の項目に当てはまる場合は、原則として許可を受けることができません。

・破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
・拘禁刑以上の刑や特定の犯罪による罰金刑から5年を経過しない者
・暴力的不法行為を行うおそれがあると認められる者
・住居の定まらない者

まずはご自身や役員がこれらの要件に該当しないかを確認しておくと進めやすくなります。

※出典:神奈川県警察「古物営業許可申請手続」

未成年でも取得できる?

現在の法令上、営業に関して成年者と同一の行為能力を有しない未成年者は、原則として許可を受けることができないと定められており、婚姻している場合や法定代理人の許可を得ている場合など、例外的に認められるケースもありますが、実務上は成年であることが基本となっています。

※出典:e-Gov 法令検索「古物営業法」

営業所と管理者の考え方

許可申請にあたっては、営業所ごとに業務を適正に実施する責任者として「管理者」を1名選任する必要があり、管理者は名義貸しのような形ではなく、その営業所で実際に業務を管理できる実態が求められます。

※出典:警視庁「古物商許可申請」

古物商許可の取り方と必要書類

申請の流れ

申請は主たる営業所の所在地を管轄する警察署の防犯係や生活安全課などで行い、手続きの順序としては、営業所と管理者を決定したうえで必要書類を集め、警察署窓口で申請と手数料の納付を行う流れとなります。

その後、警察による審査を経て許可証が交付されれば営業開始ですが、管轄の警察署によって窓口の名称や案内が異なる場合があるため、事前に相談して要件を確認しておくとスムーズに進みます。

※出典:神奈川県警察「古物営業許可申請手続」

必要書類一覧

個人申請と法人申請で用意する書類が異なり、個人の場合は以下の書類が基本となります。

・許可申請書
・略歴書(本人・管理者)
・本籍が記載された住民票の写し(本人・管理者)
・誓約書(本人・管理者) ・身分証明書(本人・管理者)
・URLの使用権限があることを疎明する資料(該当する場合のみ)

法人申請の場合は、上記に加えて定款と登記事項証明書が必要となり、略歴書や住民票などの各種証明書は役員全員分と管理者分を用意する必要があります。

※出典:警視庁「古物商許可申請」

申請時に注意したいポイント

書類準備でとくに誤解されやすいのが「身分証明書」の扱いで、ここで求められる身分証明書は、本籍地の市区町村で発行される破産手続開始の決定などに関する公的な証明書を指し、運転免許証やマイナンバーカードではありません。

発行窓口が本籍地の役所となるため、遠方の場合は郵送での取り寄せ日数を考慮しておくことが重要といえます。

※出典:警視庁「古物商許可申請」

古物商許可の費用と取得期間

申請費用はいくら?

警察署での申請手数料に加え、必要書類の発行手数料が発生し、主な費用の内訳は以下のとおりです。

申請手数料:19,000円
・住民票の発行手数料
・身分証明書の発行手数料
・登記事項証明書の発行手数料(法人の場合)

個人の最小構成で申請する場合、各種証明書の発行費用を含めて、おおむね19,600円前後が実費の目安となります。

※出典:警視庁「古物商許可申請」

取得までどれくらいかかる?

警察署へ申請書を提出してから許可証が交付されるまでの標準的な審査期間は、概ね40日程度とされていますが、書類の不備による差し戻しや追加提出が生じた場合はさらに時間がかかる傾向があります。書類を集める準備期間も含めると、全体で1ヶ月半〜2ヶ月強を見込んでスケジュールを組んでおくと安心です。

※出典:神奈川県警察「古物営業許可申請手続」

法人申請の場合の注意点

法人の場合、役員全員分の住民票の写しや身分証明書、略歴書などを揃える必要があり、役員の人数が多いほど、公的書類の発行費用や取得にかかる手間が膨らむ点に留意してください。

※出典:警視庁「古物商許可申請」

許可取得後にやること

標識の掲示

古物商許可を取得して営業を開始するにあたり、営業所や仮設店舗ごとに法定様式の「標識」を掲示する義務があり、材質は金属やプラスチックなどの耐久性があるもの、色は紺地に白文字で、サイズも縦8センチ・横16センチと細かく規定されていますが、許可証そのものを飾るのではなく、専用の標識を用意する必要がある点を見逃さないようにしましょう。

※出典:警視庁「標識の様式」

ウェブサイトへの表示義務

令和6年4月1日の法改正により、管理するウェブサイト上への情報掲載義務が強化され、一定の小規模事業者等を除き、ウェブサイト上に氏名又は名称、許可を受けた公安委員会の名称、許可証の番号を表示することが明文化されています。

また、インターネット取引を用いる特定古物商の場合は、事業規模にかかわらずこの表示義務の対象となります。

※出典:警視庁「古物営業法の一部改正について(令和6年4月1日施行)」

本人確認と帳簿管理

古物を買い受ける際には、取引相手の住所・氏名・職業・年齢を確認する義務があり、非対面の宅配買取などでも、単に免許証のコピーを送ってもらうだけでは不十分であり、法令で定められた厳密な本人確認手続きが求められます。

さらに、取引内容は所定の帳簿(古物台帳)に記載し、最終の記載日から3年間保存しなければならず、金属関連品など一部の品目では、通常とは異なる本人確認や帳簿管理のルールが適用される場合があります。

※出典:警視庁「古物商許可申請をされる方へ」

変更届が必要になるケース

許可取得後も、事業の状況に応じて変更手続きが必要であり、営業所の移転や名称変更、新設・廃止を行う場合は、変更日の3日前までに事前の届出が求められます。

また、法人の役員変更や管理者の交代、取扱品目の変更などが生じた際も、変更後14日以内(登記事項証明書が必要な場合は20日以内)に事後届出を行わなければなりません。

※出典:警視庁「書換申請・変更届出」

古物商許可に関するよくある質問(FAQ)

メルカリで不用品を売るだけでも必要?

自分の不用品を売るだけなら、通常は古物商許可は不要である一方で、利益を得る目的で仕入れた商品を販売する場合は、販路がメルカリであっても許可が必要になると考えられます。

※出典:警視庁「古物商許可申請をされる方へ」

副業でも取得できる?

法令上、副業であることを理由に許可が下りないという規定はなく、欠格事由に該当せず、営業所と管理者を適切に設置できるなどの条件を満たしていれば、副業であっても取得は可能です。

※出典:e-Gov 法令検索「古物営業法」

法人化したら取り直し?

個人で取得した許可をそのまま法人へ引き継ぐことはできない仕組みとなっており、個人事業から法人へ事業形態を変更する際は、法人として新たに許可を取得し直す必要があります。

※出典:愛知県警察「古物営業法Q&A」

他県でも営業できる?

主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会から許可を受けていれば、他県に営業所を追加する際は届出のみで対応できるため、都道府県ごとに許可を重複して取り直す必要はありません。

※出典:e-Gov 法令検索「古物営業法」

更新は必要?

古物商許可自体に有効期限や定期的な更新制度は設けられていませんが、営業内容や登録情報に変更が生じた場合の届出を期限内に行うことが重要となります。

※出典:警視庁「書換申請・変更届出」

まとめ

ここまでの内容を整理すると、以下のようになります。

・仕入れを伴う中古品販売には古物商許可が必要
・取得には申請手数料19,000円や書類発行費用と、1〜2ヶ月程度の期間がかかる
・取得後も標識掲示や本人確認、帳簿管理などの義務がある

古物商許可証は、合法的にリユース事業を始めるための土台といえ、許可の取得はゴールではなく、リユース販売を継続していくための出発点です。

さらに事業を成長させていくためには、どこで仕入れるか、どこで販売するか、利益をどう管理するかといった実践的な知識も重要になりますが、リユース大学では、各種マーケットプレイス担当者や実務経験者によるセミナーを通じて、リユースビジネスの基礎から学ぶことができます。

※出典:リユース大学「リユース業界のための実践型コミュニティ」
https://wasabi.global/reuse-academy/

まずは、現在の販売方法が古物商許可の対象になるか整理するところから始めてみてはいかがでしょうか。

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