【クーボンの海外リユース探訪記】Vol.46 アメリカ(ロサンゼルス)編2
お知らせコラム海外リユース探訪記2025-01-06
この連載は、世界を股にかけた循環型社会を作るために、弊社代表の大久保が見てきた海外のリユース情報や旅行記をお届けするコラムです。
最新の連載はリユース経済新聞の紙面で読むことができます。
ロサンゼルス(L.A.)といえば、映画の都として有名な「ハリウッド」がありますが、石油化学や航空、宇宙産業に半導体等々あらゆるテクノロジーが生み出される地でもあり、その経済規模はニューヨークに次ぐ大きさを誇っています。
米国2番目の経済都市L.A.の有名ヴィンテージショップ訪問
「Jet Rag」の1ドルセールの様子
さて、そのような大都市L.A.では、リユースやリサイクルなんて無縁だと思われるかもしれません。アメリカといえば、やはりどうしても「大量生産」「大量消費」の国というイメージ。あらゆるものをあちこちの工場で製造し、かたっぱしからどんどん消費していくことを繰り返し続けているという印象を持たれがちです。
しかしながら、実際には、このL.A.では古着をはじめとしたリユースビジネスがむしろ盛んです。
人気フォトスポットのファッション通りへ
ロサンゼルスには、メルローズ・アベニューという観光地としても人気なヴィンテージバイヤーが集うファッション通りがあります。この通りには名物のフリーマーケットのほか、高級ブランド店やリユース店が立ち並びます。
今回訪問したのは「Jet Rag」。このお店の前にはどっさり盛られた古着の列が!これは毎週日曜日に行われる目玉イベントの様子。外に置かれているどの古着もすべて1ドルで購入できるとのことです。たくさんの人が、山盛りになった古着をじっくり物色していましたが、ひょっとすると前号で出会ったような「せどらー」かもしれませんね。
そのような外の光景とは異なり、店内はきちんと値付けされた普通の古着屋。商品数も多く、なかには日本に持っていけばそれなりの価格で売れそうな品も見かけました。1ドルセールの方に掘り出し物があればかなりの利益になりそうなのですが、そうそううまくはいかなさそう…?
ヴィンテージブームの火付け役
アメリカ最大規模のヴィンテージショップ「What Goes Around Comes Around(WGACA)」。名前の由来はアメリカに古くから伝わることわざであり、その意味はざっくり言えば「良い悪いに関わらず、あらゆる行いは自分に返ってくる」「因果応報」ということ。
「WGACA」ではブランド品以外にジーンズも並ぶ
この店では、日本や海外から仕入れた高級ブランド品を多数取り扱っています。アメリカにおけるヴィンテージブームを巻き起こしたことでも知られ、ハリウッドや国外のセレブからの支持も高いようです。
実際に店内へ入って商品を見てみると、有名高級ブランド品が勢ぞろい。カジュアルな感じのジーンズがたくさん売られているなと思い、よくよく見てみると、日本円にして3万円近くしそうなリーヴァイスの値打ちものでした。
アパレルやアクセサリーのみならず、貴金属の食器類や装飾品等も取り扱っており品ぞろえも豊富。こういったお店が人気であることから、L.A.でリユース文化が活気づいていることがうかがえます。
株式会社ワサビ
代表取締役 大久保裕史(オオクボ・ヒロシ)
1975年大阪府出身。リユースのキャリアは前職の小さな古着屋からスタートし、EC興隆期前にノウハウを積み重ね、楽天市場中古部門の初代ショップ・オブ・ザ・イヤーを2年連続受賞。2012年に株式会社ワサビを創業。現在は日本だけでなく海外 × リユース × technologyこの3つに特化した一元管理システムの開発から、日本から世界へとワールドワイドなネットワークでマーケットを拡大中