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【クーボンの海外リユース探訪記】Vol.54 アメリカ(ニューヨーク)編3

お知らせコラム海外リユース探訪記2025-06-02

この連載は、世界を股にかけた循環型社会を作るために、弊社代表の大久保が見てきた海外のリユース情報や旅行記をお届けするコラムです。
最新の連載はリユース経済新聞の紙面で読むことができます。

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ニューヨークでは、大手から個人店まで実に多種多様なお店がそれぞれの方法でリユースビジネスを行っています。

リユースアパレルの先駆け店 独自の買取通貨で人気店に

アメリカンドリームを叶えたリユースショップ

「BuffaloExchange」はリユースアパレルショップの先駆け的存在

「BuffaloExchange」は、1974年に創業されたリユースアパレルショップ。創業者のブロック夫妻がはじめた小規模なお店が、全米に約40店舗を展開する大手リユースチェーンとなりました。セカンドストリートにとってはライバル的な存在といってもよいでしょう。

ここでは買取価格を現金か「ストアクレジット」で受け取るかを選べます。現金の場合、対象の中古品の販売価格の25%分を受け取ることになりますが、ストアクレジットであれば50%分が払われます。この店で服を買い替える予定の人にはかなりお得なシステムです。

品ぞろえは、ジーンズやジャケットが多め。日本ではそれほど市場人気のないJ-Cruiseのジャケットが35ドルと比較的高価格で売られていたのが印象的でした。

店頭には買い取り待ちの行列ができていました。予約制度も設けているのですが、それでも並ぶことは避けられないほどの人気とのこと。試着室も10室ほど設置されており、客入りの多さが見受けられました。

開店時間から入店まで数十分以上並ぶこともしばしば

スリフトショップのトレンドは毛皮のコート

スリフトショップ「クロスロード」も同じような盛況ぶりでした。どうやら、ニューヨークの人々はリユースアパレルに対して概ね好意的なようです。ここはEC販売も手がけており、ブランド品を含め商品の分類や在庫管理もしっかり行われていました。リーバイスやユニクロ等の著名ブランドが揃ったジーンズコーナーも物色のしがいがありそうでした。

「Cure Thrift Shop」はちょっぴりおしゃれな雰囲気のスリフトショップで、古着のほかに家具や楽器の類も取り扱っています。大阪でいう心斎橋あたりのメインストリートからちょっと外れたところにありそうな空気感です。目を引いたのは、なんと1500ドルもの毛皮のコート!質感も値段相応の良さで、かなりの逸品にバッタリ遭遇してしまいました。

「L Train Vintage」は地元の個人店で、店内は広く客足も好調。ここでも、ミンクをはじめ毛皮のコートがたくさん販売されていました。価格はおよそ200~500ドル。比較的目立つ陳列をしているところを見ると、売れ行きはよさそうです。

ひょっとすると、バブル時代から眠っている毛皮のコートを売れば、それなりの利益になるかもしれませんね。

品ぞろえも豊富で大手も多く、なかなか手ごわいニューヨークのリユースアパレル市場ですが、自分ならどうビジネスを展開するか、イメージしてみるのも面白いのではないでしょうか。

毛皮のコートが多く陳列

株式会社ワサビ
代表取締役 大久保裕史(オオクボ・ヒロシ)
1975年大阪府出身。リユースのキャリアは前職の小さな古着屋からスタートし、EC興隆期前にノウハウを積み重ね、楽天市場中古部門の初代ショップ・オブ・ザ・イヤーを2年連続受賞。2012年に株式会社ワサビを創業。現在は日本だけでなく海外 × リユース × technologyこの3つに特化した一元管理システムの開発から、日本から世界へとワールドワイドなネットワークでマーケットを拡大中

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