【クーボンの海外リユース探訪記】Vol.55 アメリカ(ニューヨーク)編4
お知らせコラム海外リユース探訪記2025-06-02
この連載は、世界を股にかけた循環型社会を作るために、弊社代表の大久保が見てきた海外のリユース情報や旅行記をお届けするコラムです。
最新の連載はリユース経済新聞の紙面で読むことができます。
ニューヨークでも、日本のサブカルチャーが盛り上がりを見せています。それを支える拠点のひとつが、皆様にもおなじみのブックオフ。
日本のサブカルチャーコレクター急増中
サブカル界隈で人気 日本のレトロゲーム

都会的な雰囲気に合わせてブラックを基調とした店舗デザイン
主に取り扱っているのは、フィギュアやDVD、ゲームや古本の類です。フィギュアに関しては日本のブックオフに負けないぐらい品ぞろえが豊富であり、店の売上の4割を占めるほどの人気商材だそうです。その次にゲームや書籍(主に小説)が売れており、DVDに関してはやや不人気なのだとか。
書籍に関しては、作者やタイトル、ジャンル等に基づいて陳列されており、整った印象を受けました。価格は17ドル(2025年4月時点で約2400円)と比較的高値なものもありましたが、売れない品に関しては順次1ドルコーナーに移してしまうそうです。
もうひとつ注目したいのが、日本のゲームが人気だということ!
日本のファミコンやスーパーファミコンはアメリカの「NES」「SNES」とは規格が異なっているため、「日本人しか遊べなかったゲーム」がたくさん存在しています。そういった品はある種のコレクターズアイテムとして、ゲームマニアたちに売れるそうです。
ブックオフがこの需要を見逃すはずがなく、日本の店舗から取り寄せたゲームソフトが大量に販売されていました。元の持ち主であろう方の名前が書かれているものが混じっているのを見つけてしまい、ちょっと笑ってしまいました。

先進的な街のイメージとは対照的に昔懐かしいファミコンソフトが並ぶ
NYはフリマ天国 掘り出しものも
ニューヨークを歩いていると、多くのフリーマーケットや蚤の市を見かけます。今回訪れたのは、マンハッタンの「チェルシー・フリー」。
あらゆるものが集まっており、古着や装飾品、絵画やオブジェ等のインテリア、古書の類。さらに、レコードや映写機、工具類も売られていました。中には掘り出しものもあり、定価148ドルの100%コットンセーターが40ドルで安売りされていました。ひょっとすると、ほかにもそういったものが売られているのかもしれません。
しかしながら、こういったフリマで買い物をする際に注意しておくべきことが2点あります。ひとつは、現金以外の決済方法が使用できないこと、そしてニセモノが非常に多いということです。こういった場所で販売されている高級ブランド品は信ぴょう性がきわめて低いと言わざるをえません。そういった点も事前に考慮した上で、うっかり大損してしまわないよう気をつけながら楽しむのが吉です。
ただ、このあたりの警察はそういった違法な品々に目を光らせており、撤去押収される現場を私も間近で目撃しました。出店料を払わずに敷地外で営業する露店もありますが、違法なものを売らなければ警察沙汰にはならないようです。
ニューヨークでは、古着や中古家具の取扱店が数多く存在し、フリーマーケットも盛んです。ニューヨークでの事業を視野に入れるなら、ジャパニーズカルチャーへの注目度もしっかりおさえておきたいですね。

「チェルシー・フリー」は駐車場を借りて開催されている

株式会社ワサビ
代表取締役 大久保裕史(オオクボ・ヒロシ)
1975年大阪府出身。リユースのキャリアは前職の小さな古着屋からスタートし、EC興隆期前にノウハウを積み重ね、楽天市場中古部門の初代ショップ・オブ・ザ・イヤーを2年連続受賞。2012年に株式会社ワサビを創業。現在は日本だけでなく海外 × リユース × technologyこの3つに特化した一元管理システムの開発から、日本から世界へとワールドワイドなネットワークでマーケットを拡大中