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【クーボンの海外リユース探訪記】Vol.63 スリランカ編2

お知らせコラム海外リユース探訪記2025-09-14

この連載は、世界を股にかけた循環型社会を作るために、
弊社代表の大久保が見てきた海外のリユース情報や旅行記をお届けするコラムです。
最新の連載はリユース経済新聞の紙面で読むことができます。

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スリランカの街中にはリサイクルボックスが設置され、分別もきちんとされていました。一般的な生活を送っている人々にも、リサイクルの意味や概念が理解されていることが推察できます。

日本企業活躍の兆し
リユース店へのITインフラ支援

日本の中古機器が
インフラ整備をサポート

中古作業用機械が並ぶ

都市部のコロンボをはじめ、あちらこちらにリユースショップがあり、いずれも個性的。

「トラシック・インターナショナル」では、日本の電化製品や作業用機械、楽器を主に扱っています。ケンウッドのDVDプレイヤーやヤマハの発電機やガスコンロ、ヤンマーの防除機等、数十年前に日本で使用されていた品が販売されていました。

こういった、日本ではすでに役割を終えた作業用機械が、スリランカのインフラ整備等で活躍したと言われています。発展途上の国では現地の工事に活用できるため、工具や作業用機械が比較的輸入しやすい傾向があり、それを専門に扱っているリユース業者も少なからずいるようです。

海外のインフラをサポートするという社会的な意義もありますので、リユースビジネスの面白い側面の一つですね。

EC販売参入が
生き残りの鍵

古本の類を主に取り扱っているお店も見かけました。「セカンドハンドショップ」という名前(そのまんまやん)で、いかにも個人経営の小さなお店でしたが、取り扱っている書籍やDVDの品数自体はかなり多いように感じられました。どちらかといえば、少し昔まで日本にもたくさんあった「古本屋さん」のような雰囲気です。

息子さんが東京の成田で勉学に励んでいるそうで、日本でのビジネスにもご興味がある様子でした。国境を跨ぐリユースビジネスにチャレンジする際には、わが社からもサポートさせていただきたいです!

もう一件のお店は、日本の扇風機や電子レンジ等の電化製品、加えて家具、骨董品を取り扱っていました。特に、日本の扇風機は高温多湿のスリランカで大活躍してくれるので、評判が良いのだとか。そのほか売れ筋商品としては、家具や布団、カーステレオ(おそらくカセット式)やドライブレコーダーとのことでした。

コロナ禍前までは、イタリアやシンガポール等海外から商品を輸入していたそうですが、現状は国内での買取仕入れに頼らざるを得なくなっているのだとか。これ以上生活が難しくなったら、海外で暮らすことも考えているとのことで、なかなか厳しい経営状況のようです。

しかしながら、このお店はオンラインでの販売を行っておらず、WEBマーケティングも、IT知識を持つ息子さんに頼っているとのこと。

中古に限らなければ、スリランカ国内ではECに関して積極的な取り組みが行われています。ひょっとすると、この分野の成長とともに、個人が経営するリユース店であっても売上げを改善することが可能ではと感じました。

海外移住を決めた人からの買取仕入れも多いという

株式会社ワサビ
代表取締役 大久保裕史
1975年大阪府出身。リユースのキャリアは前職の小さな古着屋からスタートし、EC興隆期前にノウハウを積み重ね、楽天市場中古部門の初代ショップ・オブ・ザ・イヤーを2年連続受賞。2012年に株式会社ワサビを創業。現在は日本だけでなく海外 × リユース × technologyこの3つに特化した一元管理システムの開発から、日本から世界へとワールドワイドなネットワークでマーケットを拡大中。

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