【クーボンの海外リユース探訪記】Vol.65 フィンランド編1
お知らせコラム海外リユース探訪記2025-10-11
この連載は、世界を股にかけた循環型社会を作るために、
弊社代表の大久保が見てきた海外のリユース情報や旅行記をお届けするコラムです。
最新の連載はリユース経済新聞の紙面で読むことができます。
北欧国家のひとつ、フィンランド。手厚い福祉サービスとムーミンで有名な国です。

読者の皆さんにも愛用者が多いであろう無印良品(現地での名称:MUJI)は、ヘルシンキ中央駅近くにある大規模商業施設「Kamppiショッピングセンター」のワンフロアを丸々活用し、欧州最大クラスの店舗を構えています。日本食が食べられる無印のレストランが盛況です。
リユースで主流のスタイル
「委託販売」と「カフェ」
リユースでも
カフェ併設店が人気

購入もしつつ、不用品を委託販売する利用者が多い
フィンランドのリユースショップの面白い特徴は2つ。古着やヴィンテージ品を扱っているショップの多くは、委託販売制度を採用していること。そして、本格的なスイーツやランチまで食べられるようなカフェ併設が多いことです。
利用者がお店の場所を借り、そこに商品を置き販売。価格も相場範囲内であれば、ある程度は自由に設定できます。お店の知名度や集客力を活用できるので、フリマアプリやマーケットプレイスで販売するよりも、スピーディかつ高値で処分できる可能性があるのがメリットです。
デメリットとしては、場所代や手数料がかかること、陳列や説明文等は自分で考えなければならないこと、商品と店のイメージが合っていなければ利用できないこと等が挙げられます。

利用できる陳列スペースを最大限に活用する利用者も
委託販売は
割高でも人気
「relove」では有名ブランド品の委託販売を行っていますが、料理のメニューもまたすごい!フルーツがたっぷり使われた、色鮮やかなケーキやジュースがショーケースに並べられている光景を見かけると、古着よりもそちらに興味が移ってしまいそうに…。
委託販売利用料は、場所代が1週間で49~59ユーロで、売り上げの半分が手数料とのことです(店員に棚の整理を代行してもらうサービスもあり)。かなり割高なように思えますが、人気店ゆえ、これでも利用者が集まるのだとか。
「Punavuoren Patina」も同じような形式の老舗でした。地下にまで販売スペースがある大きなお店で、「モンクレール」や「FENDI」等々、日本でもそれなりに知名度のあるブランドのリユース品が販売されていました。しかし、中には本物がどうか少々疑わしいものも混じっていました。
委託販売用の陳列棚やテーブルもたくさん用意されており、場所代は1週間で50ユーロ、2週間で90ユーロ、手数料は売り上げから25%。やはりこちらもそれなりのコストがかかるように感じられますが、老舗店舗ということもあり、利用者は多いそうです。
リユース探訪も長い間続けてきましたが、本格的な北国にやってきたのは初。フィンランドといえばサンタクロース!ということで「サンタクロース村」へ。とてもやさしそうなおじいさんで、ツーショットにも快く応じてくれました。

併設のカフェでベリーと名物のヨーグルト「ヴィ―リ」を実食。アサイーボウルによく似ていた

株式会社ワサビ
代表取締役 大久保裕史(オオクボ・ヒロシ)
1975年大阪府出身。リユースのキャリアは前職の小さな古着屋からスタートし、EC興隆期前にノウハウを積み重ね、楽天市場中古部門の初代ショップ・オブ・ザ・イヤーを2年連続受賞。2012年に株式会社ワサビを創業。現在は日本だけでなく海外 × リユース × technologyこの3つに特化した一元管理システムの開発から、日本から世界へとワールドワイドなネットワークでマーケットを拡大中
