中国フリマアプリの今ー閑魚(Xianyu)・转转(Zhuanzhuan)・拍拍(PaiPai)
コラム2024-09-10
目次
中国で最も市場規模の大きなフリマアプリ 閑魚(Xianyu/シェンユー)
閑魚(Xianyu)は2014年にスタートした中国で最も規模の大きなフリマアプリです。
サービス開始当初は不用品や中古品などをメインにC2C取引が中心でしたが、現在はスキルや経験などを共有販売するコミュニティとしても成長しています。
閑魚(Xianyu)はアリババグループが運営するタオバオ(Taobao)が運営しています。そのため、タオバオからの流入も多く、中国で最も規模の大きなフリマアプリとなる要因の一つとなっています。
1日あたりの平均GMVは10億元(約205億円)、取引数は400万件にのぼり、年間で1億点を超える商品が出品されています。
また閑魚のユーザーは、1995年以降に生まれた10代と20代の若い世代が全体の43%を占めています。生活に関する様々な製品やサービスをフリマアプリでやり取りする生活様式が根付いている世代です。単なるモノのやり取りだけでなく、生活の中で選択肢の中の一つとなりつつあるのが中国のフリマアプリです。
参考:https://chinanews.jp/archives/17496
成長する中国フリマアプリ市場による影響
成長著しいフリマアプリ閑魚(Xianyu)ですが、2024年9月1日からすべての販売者に0.6%の基本ソフトウェアサービス料を請求するとの発表がされています。先ほども触れたように生活の一部として浸透しつつあるフリマアプリですが、急速な市場規模拡大に伴い、プラットフォームの監督不足、商品や提供サービス品質のばらつき、アフターサービスの欠如など多くの問題も抱え始めています。
そこでフリマアプリとしてのサービスを向上させ、健全なプラットフォームとして発展させるため取り入れられたのが新たな手数料です。手数料によりシステムの改善を図ることはもちろん、手数料によって参入の敷居を上げ、一定ユーザーを振るいにかける意味も含まれています。
課金の開始は9月から、その後どういった変化がみられるか結果はまだ先になりそうです。
参考:https://finance.sina.cn/2024-08-08/detail-inchwxxk1942280.d.html?vt=4&cid=76675&node_id=76675
https://finance.sina.cn/2024-08-12/detail-incikzux9014570.d.html
中古家電品を取り扱う中国フリマアプリ 转转(Zhuanzhuan)
フリマアプリ转转(Zhuanzhuan)は、18歳から24歳の若いユーザーが全体の50%近くを占めています。他のフリマアプリにも言えることですが、中国では新学期シーズンを迎えると学生によるフリマアプリ利用が活性化し、スマホやタブレット、パソコンなどの家電製品の取引需要が増加します。
そのため、鑑定サービスのある高級ブランド中古品を扱うフリマアプリというイメージを持たれていた转转も、ここ数年のメインカテゴリは中古家電に変化しつつあります。また多様化する消費者の需要で楽器、スポーツ製品も人気となっているようです。
参考:https://finance.sina.cn/2024-09-03/detail-incmwmte3372515.d.html?vt=4&cid=76675&node_id=76675
中古携帯スマホへ特化しつつある转转(Zhuanzhuan)
サービス開始当初の转转は、中古品の個人間取引がメインのC2Cプラットフォームでした。しかし時代の変化に合わせて、C2B2Cモデルへと変化していきました。ユーザーから買い取った中古スマホや家電製品を转转が整備・検査し、別のユーザーへ販売するという流れです。世界の中古スマホ市場は年々増加しており、转转も激化する中古スマホ市場へ注力しているのです。
参考:https://36kr.com/p/2723040347230849
3C製品リースのサービスの提供
转转は2023年11月から、スマホ・パソコン・家電製品のレンタルサービスを提供する「Quzuji」を開始しました。中古のApple製品が人気を集めており、新型iPhone 14 Pro Maxが過去1週間で2,294台レンタル、累計で3万8,000台以上がレンタルされたことが公式サイトからは窺えます。 中古スマホ市場で生き残るため、競合とも言える中古販売とレンタルサービスの両方でユーザー獲得を狙っているようです。
参考:https://36kr.com/p/2723040347230849
JD.com(京東)が運営する中国フリマアプリ 拍拍(PaiPai)
拍拍(Paipai)は、中国の大手IT企業であるテンセントによって設立されたECサイトです。その後一時的に閉鎖されましたが、2017年に中古販売プラットフォームとして再スタートしました。現在はJD.com(京東)グループ傘下で、中古品の買取、リサイクル、リース、個人のスキル売買などを提供するアプリとなっています。また2019年には、デジタル機器リサイクルプラットフォームの愛回収(Aihuishou)と経営戦略的合併に至り、中古電子機器市場で更に存在感を増しています。
参考:https://wasabi-inc.biz/column/overseasec/about_paipai/
https://m.huxiu.com/article/2423381.html
3C(電子機器)中心のフリマアプリ
拍拍のメインカテゴリは中古スマホ、パソコン、家電などの3C(電子機器)です。運営元であるJD.comの中古販売事業を全面的に請け負い、万物新生(愛回収の運営元でありJD.comの傘下企業)の自社販売・代理販売システムによる中古デジタル家電製品の販売を行っています。中古品に対する信頼の構築に注力しており、1年間の保証、7日間の理由なしでの返品、グレーディングテストなどのサービスを提供しています。
3C(電子機器)以外にも、ブランド品、ピアノ、衣料品、書籍など計115のカテゴリをカバーしています。
参考:https://paipai.jd.com/sell.html
https://www.atrenew.com/zh-cn/business/paipai
新学期に必要とされる3Cメインのプロモーションを展開
转转でも触れたように、中国では新学期にはフリマアプリで新生活に必要なデジタル家電などの売買を行うことが日常の一部となっています。拍拍は新学期に合わせてプロモーションを展開し、学生の購買意欲に合わせたキャンペーンを打ち出しています。中古品購入や販売が年間サイクルとして根付きつつあるようです。
参考:https://www.ccn.com.cn/Content/2024/03-06/2010003442.html
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中国のフリマアプリのほとんどは、個人の場合は中国国内での身分証を所持、中国国内に居住している、中国国内の電話番号を持っているなどが前提となり、利用は困難です。
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